AC駆動DCステレオアンプの製作
ある方の依頼で、AC電源を内蔵した金田式DCアンプもどき(オリジナルはバッテリードライブDCアンプ・No.209)を製作した。
いやいや、大作でした。
【外観】
電源を内蔵したので少し高いケースを使用しました。
左から、AC電源スイッチ、DC電源スイッチ、DC電源LEDランプ、PROTECTORランプ、ボリューム。AC電源を入れてからDC電源を入れます。POP音対策です。
背面は入出力です。
左から、入力RCA端子、出力スピーカー端子、AC電源コネクタ、ヒューズ
【内部全体】
上側に見えているのが電源系、下段の左右がアンプ、中央が電源制御部です。
【詳細図】
アンプ部は金田式バッテリードライブDCアンプ(No.209)を基本的に踏襲してますが、抵抗やドライブTr等の銘柄が違います。(でもそれなりのレベルの部品ですが)
特に違うのは、ドライブTrがC1161はどうしても入手不可のため、D78を使ってます。
C959も候補ですが今回は代替で使われたことがあると言う情報のD78です。
初段2SK117差動、2段目2SA606差動はK式と同じです。
初段定電流の調整には5kの半固定抵抗(赤い四角)を使ってます(オリジナルは620Ω)
他の方の作例を見ても、2SJ103BLと620Ωの組み合わせでは、約2mAの定電流はとても制御できません(電流オーバーで終段Trが焼けます)
電源制御・オフセット監視基板にはステーに隠れて見えませんが電圧チェック回路も載せてます。
【電源部】
トランスはトロイダル(HDB-60LL、デジット)、15V2A×2出力です。120Vの入力端子を使って14V出力にしてます。
写真はありませんが、整流ダイオード1N5408×4、4700uF50V×4、1uF×2、0.01uF×2で整流・平滑回路を構成してます。ここでの出力±19VDCをLM317T、LM337Tで±15Vに安定化させてます。
本家では±15Vを終段ドライブの電源とし、単三電池2個で初段、2段目の電圧を3V上げていますが、このアンプは同じ電圧を加えてます。
【基板背面】
上段右からトランス、安定化電源部、整流平滑部基板です。オフセットした2階建てです。
【終段Tr】
終段は2N3055です。マルツでマレーシア製が売られてます。
アルミL型アングルに付けられ、こんな隙間に入ってます(実際の懐はもっと広いが)
サイン波入力でのパワー計測ではさすがに熱くなりましたが、通常の音楽再生ではサイン波の20〜50%電力なのでほんのりと温かみを帯びるだけです。
【入出力】
入力のBNCコードはモガミ電線2497です。対向面にボリューム50kAを設け、入力でゲインを調整する方式とした。この方式のほうが小さい音量まで絞れます。
よって負帰還抵抗は3.9kと300Ωの固定抵抗の組み合わせです。
この方式でもDCバランスはほとんどOKです。(ボリューム最大で少しDCが出る)
【歪率とパワー】
4Wまでは0.019〜0.03%とかなりの低歪である。
そこから増加してゆき、最大出力は約10Wである。
一般家庭で6畳や8畳程度の部屋で使うのであれば、最大でも4〜5W程度で十分であろうと思うので、0.1%以下の低歪レベルで動作する。
【周波数特性】
なんともまあ素晴らしい特性であろうか。5Hz〜200kHzまでフラットである。
【出力波形】
1kHzサイン波
1kHz矩形波
10kHz矩形波
10kHzで乱れが見れる。まあまあの収束だから良しとしましょう。
もしかすると少し発振気味かも・・・位相補償コンデンサは規定の330pFなので、これを増やす手はあるのだが止めました。
【音質・音感】
電源を初めて入れた時は、「いや失敗したか!」と思うほどのしゃがれ声、
それが8時間ほど電源を通した今は、潤いがある澄んだ音色になりました。
ICアンプと違って温かみがありながら、分解能の高い音です。
私の8cmスピーカーでも十分すぎる低音も出てます。
聴きこんでくると、小音量よりもやや大きな音が良い感じがする。
私の6畳間ではボリューム位置は12時が限度です。
もう少し大きなスピーカーに繋ぎ、広い部屋で聴いたらどんな音なのだろうか?
いやいや、大作でした。
【外観】
電源を内蔵したので少し高いケースを使用しました。
左から、AC電源スイッチ、DC電源スイッチ、DC電源LEDランプ、PROTECTORランプ、ボリューム。AC電源を入れてからDC電源を入れます。POP音対策です。
背面は入出力です。
左から、入力RCA端子、出力スピーカー端子、AC電源コネクタ、ヒューズ
【内部全体】
上側に見えているのが電源系、下段の左右がアンプ、中央が電源制御部です。
【詳細図】
アンプ部は金田式バッテリードライブDCアンプ(No.209)を基本的に踏襲してますが、抵抗やドライブTr等の銘柄が違います。(でもそれなりのレベルの部品ですが)
特に違うのは、ドライブTrがC1161はどうしても入手不可のため、D78を使ってます。
C959も候補ですが今回は代替で使われたことがあると言う情報のD78です。
初段2SK117差動、2段目2SA606差動はK式と同じです。
初段定電流の調整には5kの半固定抵抗(赤い四角)を使ってます(オリジナルは620Ω)
他の方の作例を見ても、2SJ103BLと620Ωの組み合わせでは、約2mAの定電流はとても制御できません(電流オーバーで終段Trが焼けます)
電源制御・オフセット監視基板にはステーに隠れて見えませんが電圧チェック回路も載せてます。
【電源部】
トランスはトロイダル(HDB-60LL、デジット)、15V2A×2出力です。120Vの入力端子を使って14V出力にしてます。
写真はありませんが、整流ダイオード1N5408×4、4700uF50V×4、1uF×2、0.01uF×2で整流・平滑回路を構成してます。ここでの出力±19VDCをLM317T、LM337Tで±15Vに安定化させてます。
本家では±15Vを終段ドライブの電源とし、単三電池2個で初段、2段目の電圧を3V上げていますが、このアンプは同じ電圧を加えてます。
【基板背面】
上段右からトランス、安定化電源部、整流平滑部基板です。オフセットした2階建てです。
【終段Tr】
終段は2N3055です。マルツでマレーシア製が売られてます。
アルミL型アングルに付けられ、こんな隙間に入ってます(実際の懐はもっと広いが)
サイン波入力でのパワー計測ではさすがに熱くなりましたが、通常の音楽再生ではサイン波の20〜50%電力なのでほんのりと温かみを帯びるだけです。
【入出力】
入力のBNCコードはモガミ電線2497です。対向面にボリューム50kAを設け、入力でゲインを調整する方式とした。この方式のほうが小さい音量まで絞れます。
よって負帰還抵抗は3.9kと300Ωの固定抵抗の組み合わせです。
この方式でもDCバランスはほとんどOKです。(ボリューム最大で少しDCが出る)
【歪率とパワー】
4Wまでは0.019〜0.03%とかなりの低歪である。
そこから増加してゆき、最大出力は約10Wである。
一般家庭で6畳や8畳程度の部屋で使うのであれば、最大でも4〜5W程度で十分であろうと思うので、0.1%以下の低歪レベルで動作する。
【周波数特性】
なんともまあ素晴らしい特性であろうか。5Hz〜200kHzまでフラットである。
【出力波形】
1kHzサイン波
1kHz矩形波
10kHz矩形波
10kHzで乱れが見れる。まあまあの収束だから良しとしましょう。
もしかすると少し発振気味かも・・・位相補償コンデンサは規定の330pFなので、これを増やす手はあるのだが止めました。
【音質・音感】
電源を初めて入れた時は、「いや失敗したか!」と思うほどのしゃがれ声、
それが8時間ほど電源を通した今は、潤いがある澄んだ音色になりました。
ICアンプと違って温かみがありながら、分解能の高い音です。
私の8cmスピーカーでも十分すぎる低音も出てます。
聴きこんでくると、小音量よりもやや大きな音が良い感じがする。
私の6畳間ではボリューム位置は12時が限度です。
もう少し大きなスピーカーに繋ぎ、広い部屋で聴いたらどんな音なのだろうか?
ミニDCアンプ・その2 の製作
以前、金田式バッテリー式DCアンプの変形版で、ACアダプタ駆動のミニDCアンプを作ったが、ケース周りが大きく高額だったので、もっとローコストで小型のアンプ製作を考えていました。音楽好きで休日料理作りが趣味の友人に、台所でのBGMに使ってもらおうというのが発案・用途です。
そしてできたのがこれです。
回路図はほぼ同じ構成なので省略しますが、ドライバと終段のTrが異なります。
【外観】
携帯プレーヤーなどからの入力を考慮し前側に入力ジャックを付けてます。
テクニカルサンヨー製のアンプ専用プリントシールで文字を入れています。
黒ケース用の白文字だけですが、なかなか高品位な文字入れができます。
ケースに定番・タカチのYM-150を使ってます。両サイドに2N3055トランジスタを2個づつ取り付けてあります。発熱はほとんど無いのでこれでOKです。でも、温度補償のサーミスタをTrに付けるとアイドル電流が変わりますのでそこそこ温度は上がっているようです。
トランジスタ外周にコレクタ電位(+7.5Vと0V)がかかるので、ショートしては大変です。
0.5tの穴明きパンチングアルミ板でカバーしています。(一番上の写真左右)
【内部】
100mm×75mmの標準的な両面基板にエッチングして作ってます。前作は片面基板でしたが両面基板の方が実装度が上げられ、(外してしまいましたが)Tr4個のレールスプリッタが入っています。(下に見えるのが交換した電源、後ほど説明)
ボリュームは千石のローコスト50kAですが、ギャングエラー等も無く良好なので愛用してます。
【内部拡大】
よく見ると、何と!、終段ドライバーに2SC959が使われてます。
いや、もったいない(これも後ほど説明します)
【歪率】
歪率はヘッドホンアンプに比べあまり低くありません。
前作も同じようなレベルだったので改良が必要です。
もしかすると、インバーテッド・ダーリントン接続が良いかも・・・
以前と同じく0.3%程度のフラットな特性です。8Ω出力で2Wが限度です(振幅電圧は4.0Vrms)
(2Wでも私の6畳間ではガンガンとうるさいほどの音量が出せます)
【周波数特性】
5Hz〜200kHzまで全くフラットな特性です。これは素晴らしいです。
【製作顛末記】・・・以下、失敗を記した備忘録です。
実はこのミニアンプは製作に1ヶ月以上を費やしていました。
HPA v4の開発や時期バランス型ヘッドホンアンプ試行も絡んではいましたが、片手間で作れると踏んでいたのが災いしたのかなア。
これに見えるは、実用されずにカットされた新品のトランジスタ群(他に2段目差動も・・・)
中段に見えるのが最初に搭載していた2SD78(ドライバ)、下段が次に交換した2SC756(ドライバ)、そして上段が真犯人の終段2N3055
顛末を全て話すと長いプロセスとなるので割愛するが(これが長かったのです。トホホ)
hFEを選別計測していた6Vでは正常に動いていた2N3055ですが、実動作環境で「ベース電圧が1.2Vかかっても電流が流れなかった」というトラブルでありました。
右チャンネルは正常にアイドル電流が流れるのに、左チャンネルのアイドル電流が全くゼロの状態でした。初段定電流を調整してもウンともスンともゼロのままです。
左右を比較して、初段差動増幅の電流もまずまず正常、2段目差動の回路電圧もまずまずのレベルなのに左だけ電流が流れません。(よく調べるとプラス側Trがネックでした)
--2012.04.25調査-----------------------------------------------------------
6Vを印加しても、コレクタ電流が全く流れない状態になっていました。
どこの時点で破損したものやらわかりません。やれやれ です。
--------------------------------------------------------------------------
悲しいかな、パニックになって罪もないドライバを8個も付けては殺してしまいました。
思い余って2SC959を投入した次第である(ああもったいない)
電流のアンバランスでトランジスタ4個だけで構成したレールスプリッタの電圧分圧が不安定になり、Trが過熱しオシャカになりました。
それで、この写真の「オペアンプを使って電圧を補正してくれる回路」に変更しました。
参考にした出展はこちらです。見事に安定しています。
・・・安定した電圧状態で、各部の電流と電圧を細かく左右比較で調べました。
すると、正常な右chの2N30055のベース電圧は0.61Vでコレクタ電流が15mA流れてます。
異常な左はベース電圧が1.2Vかかっているのにコレクタ電流ゼロ・・・ 結論は2N3055が変だ、となるまで3日かかりました。
電気(電子)の基本常識に欠ける私のこと故に、hFE計測でOKだったトランジスタを疑うのが遅れました。
・・・トラブル過ぎて完成してみると、昨夜がガアガアだった音も今はしっとりとしながらも、締った低音が効いた音を出してます。友人宅に行く前にしっかりとエージングしなければ。
綺麗な基板を作ってみようかな、などと考えてます。
ドライバーはメタCANトランジスタと通常Trも差し替えられるようにしておけば作りやすいでしょう。
そしてできたのがこれです。
回路図はほぼ同じ構成なので省略しますが、ドライバと終段のTrが異なります。
【外観】
携帯プレーヤーなどからの入力を考慮し前側に入力ジャックを付けてます。
テクニカルサンヨー製のアンプ専用プリントシールで文字を入れています。
黒ケース用の白文字だけですが、なかなか高品位な文字入れができます。
ケースに定番・タカチのYM-150を使ってます。両サイドに2N3055トランジスタを2個づつ取り付けてあります。発熱はほとんど無いのでこれでOKです。でも、温度補償のサーミスタをTrに付けるとアイドル電流が変わりますのでそこそこ温度は上がっているようです。
トランジスタ外周にコレクタ電位(+7.5Vと0V)がかかるので、ショートしては大変です。
0.5tの穴明きパンチングアルミ板でカバーしています。(一番上の写真左右)
【内部】
100mm×75mmの標準的な両面基板にエッチングして作ってます。前作は片面基板でしたが両面基板の方が実装度が上げられ、(外してしまいましたが)Tr4個のレールスプリッタが入っています。(下に見えるのが交換した電源、後ほど説明)
ボリュームは千石のローコスト50kAですが、ギャングエラー等も無く良好なので愛用してます。
【内部拡大】
よく見ると、何と!、終段ドライバーに2SC959が使われてます。
いや、もったいない(これも後ほど説明します)
【歪率】
歪率はヘッドホンアンプに比べあまり低くありません。
前作も同じようなレベルだったので改良が必要です。
もしかすると、インバーテッド・ダーリントン接続が良いかも・・・
以前と同じく0.3%程度のフラットな特性です。8Ω出力で2Wが限度です(振幅電圧は4.0Vrms)
(2Wでも私の6畳間ではガンガンとうるさいほどの音量が出せます)
【周波数特性】
5Hz〜200kHzまで全くフラットな特性です。これは素晴らしいです。
【製作顛末記】・・・以下、失敗を記した備忘録です。
実はこのミニアンプは製作に1ヶ月以上を費やしていました。
HPA v4の開発や時期バランス型ヘッドホンアンプ試行も絡んではいましたが、片手間で作れると踏んでいたのが災いしたのかなア。
これに見えるは、実用されずにカットされた新品のトランジスタ群(他に2段目差動も・・・)
中段に見えるのが最初に搭載していた2SD78(ドライバ)、下段が次に交換した2SC756(ドライバ)、そして上段が真犯人の終段2N3055
顛末を全て話すと長いプロセスとなるので割愛するが(これが長かったのです。トホホ)
hFEを選別計測していた6Vでは正常に動いていた2N3055ですが、実動作環境で「ベース電圧が1.2Vかかっても電流が流れなかった」というトラブルでありました。
右チャンネルは正常にアイドル電流が流れるのに、左チャンネルのアイドル電流が全くゼロの状態でした。初段定電流を調整してもウンともスンともゼロのままです。
左右を比較して、初段差動増幅の電流もまずまず正常、2段目差動の回路電圧もまずまずのレベルなのに左だけ電流が流れません。(よく調べるとプラス側Trがネックでした)
--2012.04.25調査-----------------------------------------------------------
6Vを印加しても、コレクタ電流が全く流れない状態になっていました。
どこの時点で破損したものやらわかりません。やれやれ です。
--------------------------------------------------------------------------
悲しいかな、パニックになって罪もないドライバを8個も付けては殺してしまいました。
思い余って2SC959を投入した次第である(ああもったいない)
電流のアンバランスでトランジスタ4個だけで構成したレールスプリッタの電圧分圧が不安定になり、Trが過熱しオシャカになりました。
それで、この写真の「オペアンプを使って電圧を補正してくれる回路」に変更しました。
参考にした出展はこちらです。見事に安定しています。
・・・安定した電圧状態で、各部の電流と電圧を細かく左右比較で調べました。
すると、正常な右chの2N30055のベース電圧は0.61Vでコレクタ電流が15mA流れてます。
異常な左はベース電圧が1.2Vかかっているのにコレクタ電流ゼロ・・・ 結論は2N3055が変だ、となるまで3日かかりました。
電気(電子)の基本常識に欠ける私のこと故に、hFE計測でOKだったトランジスタを疑うのが遅れました。
・・・トラブル過ぎて完成してみると、昨夜がガアガアだった音も今はしっとりとしながらも、締った低音が効いた音を出してます。友人宅に行く前にしっかりとエージングしなければ。
綺麗な基板を作ってみようかな、などと考えてます。
ドライバーはメタCANトランジスタと通常Trも差し替えられるようにしておけば作りやすいでしょう。
バランス型DCヘッドホンアンプのリベンジ
対称型終段増幅によるバランス型DCヘッドホンアンプは、先のDC問題がすっきりと解決し、素晴らしい音を出してくれるのだが・・・
やり残したことが2つある。
1.電池4個にしたので、右側のように巨大化してしまった(左が先のバランス型HPA)
2.オフセット対策で、アンバランス入力でも4連ボリュームを使うためのコスト高
・・・・ここ暫く、これらの課題を何とかできないかを考えていたのだが、
1.v4での低電圧パフォーマンスが横展開できないか?
2.入力回路の低インピーダンスが災いしている。
-> 入力抵抗と負帰還抵抗を上げればなんとかならないものだろうか?
早速にやってみました。
・バランス型DCヘッドホンアンプ基板を定数変更仕様に改造
1.2段目差動増幅の負荷抵抗を削除し、低消費電流回路(電圧低下を防止)にする。
2.入力抵抗、負帰還抵抗を夫々10k->100k、33k->330kの10倍とする。
(ボリューム変化とDCバランス変化をチェックしながら徐々に増加)
->2連ボリュームでオフセット電圧をテスト
結果:
1.電池は2個、アイドル電流8mAで、消費電流 約20mAで動作してます。
音のパワーも問題ないようです。
2.ボリューム変化で±100mVもあったのが、±10mV程度まで下がった。
サクサクっと基板アートを作ってみました。基板サイズはオリジナル・アンプと同じです。
・アンバランスとバランスの入力変更を可能とします
よって4連ボリュームも残りますが、アンバランス入力では2連が使えます。
・出力コネクタは6P端子を標準化します。
・かなりスペースが残ってます。5V昇圧opt仕様も載せることができそうだ。
やり残したことが2つある。
1.電池4個にしたので、右側のように巨大化してしまった(左が先のバランス型HPA)
2.オフセット対策で、アンバランス入力でも4連ボリュームを使うためのコスト高
・・・・ここ暫く、これらの課題を何とかできないかを考えていたのだが、
1.v4での低電圧パフォーマンスが横展開できないか?
2.入力回路の低インピーダンスが災いしている。
-> 入力抵抗と負帰還抵抗を上げればなんとかならないものだろうか?
早速にやってみました。
・バランス型DCヘッドホンアンプ基板を定数変更仕様に改造
1.2段目差動増幅の負荷抵抗を削除し、低消費電流回路(電圧低下を防止)にする。
2.入力抵抗、負帰還抵抗を夫々10k->100k、33k->330kの10倍とする。
(ボリューム変化とDCバランス変化をチェックしながら徐々に増加)
->2連ボリュームでオフセット電圧をテスト
結果:
1.電池は2個、アイドル電流8mAで、消費電流 約20mAで動作してます。
音のパワーも問題ないようです。
2.ボリューム変化で±100mVもあったのが、±10mV程度まで下がった。
サクサクっと基板アートを作ってみました。基板サイズはオリジナル・アンプと同じです。
・アンバランスとバランスの入力変更を可能とします
よって4連ボリュームも残りますが、アンバランス入力では2連が使えます。
・出力コネクタは6P端子を標準化します。
・かなりスペースが残ってます。5V昇圧opt仕様も載せることができそうだ。
低電圧差動式DCヘッドホンアンプv4 (頒布)
DCヘッドホンアンプv4が電池2本の低電圧でも優れた性能となったので、是非皆さんにも作って聴いて頂きたいので頒布します。
(こちらの製作記もご覧ください)
【v4バージョンの特徴】
1.入出力コンデンサを排除したDCアンプです。
2.基本回路は金田式DCアンプと同等ですが、低電圧に対応した定電流回路や、
あっと驚きの2段差動増幅回路に特徴があります。
この接続法はpnp-npnインバーテッド・ダーリントン接続、そのものです。
負荷抵抗が無いことで2段目差動増幅と終段Trが2個あわせても0.6Vbeの
低消費電圧で動作します(解説は製作記で行います)
3.電池2本で素晴らしい音のパフォーマンスと長時間駆動を兼ね備えます。
4.オプションで5V昇圧回路が組み込みできます。高出力化が可能です。
【外観】
【内部】
性能や特徴はこの記事を参照願います。
【頒布リスト】
【頒布について】
・ご希望の方は、メルアドを必ずご記入の上 「管理者宛コメント」を記入願います。
管理者だけにしか見えません。
・集計してある費用単位での頒布も可能です。
・キット頒布では宅配便送料負担をお願いします(関東640円 他)
・完成品も頒布します。費用は12,000円です。
・製作マニュアルはこちらです。
注意事項
このヘッドホンアンプの製作難度は比較的高めです。
マニュアルの冒頭に記載していますが、製作した結果の機能・性能を当方が保証できません。
各自スキルの自己責任でお願いいたします。
また、使っているLINKMANボリュームには、動作時音(通称ガリオーム)が発生するものがあります。
音が出ている時には気にならないレベルですが事前了承願います。
(こちらの製作記もご覧ください)
【v4バージョンの特徴】
1.入出力コンデンサを排除したDCアンプです。
2.基本回路は金田式DCアンプと同等ですが、低電圧に対応した定電流回路や、
あっと驚きの2段差動増幅回路に特徴があります。
この接続法はpnp-npnインバーテッド・ダーリントン接続、そのものです。
負荷抵抗が無いことで2段目差動増幅と終段Trが2個あわせても0.6Vbeの
低消費電圧で動作します(解説は製作記で行います)
3.電池2本で素晴らしい音のパフォーマンスと長時間駆動を兼ね備えます。
4.オプションで5V昇圧回路が組み込みできます。高出力化が可能です。
【外観】
【内部】
性能や特徴はこの記事を参照願います。
【頒布リスト】
| 回路図記号 | 品名 | 仕様(用途) | 個数 | 費用(円) |
|---|---|---|---|---|
| Q101,Q201 | Dual Tr | BC846DS [1段目差動増幅] | 2 | Tr合計1,200 |
| Q102,Q202 | 同上 | BCM856DS [2段目差動増幅] | 2 | |
| FET1,FET2 | J-FET | 2SK30A-Y[定電流] Idss=1.3〜1.5近傍のものを選別 | 2 | |
| Q103,Q203 | Tr | 2SC2712 [定電流調整] | 2 | |
| Q104,Q105 | Tr | 2SC3668-Y hFEペア±10% [終段増幅] | 2 | |
| Q204,Q205 | Tr | 2SC3668-Y hFEペア±10% [終段増幅] | 2 | |
| R103,104 R203,204 | チップ抵抗2012 | 1.5k [差動増幅 負荷抵抗] | 4 | 抵抗 合計 600 |
| R105,205 | 同上 | 620 [位相補償] | 2 | |
| R106,206 | 同上 | 750 [定電流負荷抵抗] | 2 | |
| R107,006 R207,007 | 同上 | 100 [差動増幅電流調整] 注:006,007はジャンパーする | 2 | |
| R108,109 R208,209 | 同上 | 120 [差動増幅負荷抵抗] | 4 | |
| VR101,VR201 | 半固定抵抗 | 100, GF063P1B101相当品 [オフセット電圧調整] | 2 | |
| VR102,VR202 | 同上 | 1k, GF063P1B102相当品 [定電流=>アイドル電流調整] | 2 | |
| R102,202 | 1/4W抵抗(推奨REY) | 1k [入力抵抗]、音質に寄与 | 2 | |
| R113,114,R213,214 | 同上 | 1.8k [負帰還量調整] 、音質に寄与 | 4 | |
| R110,111,R210,211 | 同上 | 10Ω [終段負荷抵抗] 音質に寄与 | 4 | |
| R112,R212 | 1/4W抵抗、金皮 | 10Ω [発振防止Zobelフィルタ] | 2 | |
| R002,R003 | 同上 | 220k〜1M [ボリューム異常対応] | 2 | |
| C1,C2 | 固体コンデンサ | 1000uF/4V (日ケミ,APSC4R0ELL102MJB5S) | 2 | CON 合計 700 |
| C102,103,C202,203 | チップコン2012 | 330pF [位相補償] 1個だけの取付でOK | 2 | |
| C104,C204 | フィルムコンデンサ | 0.1uF [発振防止Zobelフィルタ] | 2 | |
| LED1 | φ3 | φ3LED、赤または青 [電源ランプ] | 1 | 50 |
| JACK_IN,_OUT | φ3.5ステレオジャック | ステレオ、AJ-1780 | 2 | 100 |
| VOL1 | 2連ボリューム | A50k,LINKMAN、RD925G | 1 | 250 |
| ボリュームツマミ | φ6(LINKMAN等任意) | 1 | 300 | |
| SW2-2 | 電源スイッチ | 2回路2接点、LINKMAN,2UD1-T1-A1-M6-R-E | 1 | 100 |
| 収納ケース | タカチ,GHA7-2-9D* (色はアイボリーまたは黒) | 1 | 500 | |
| 基板 | 専用基板(haiga's DC hpa v4,P板.com製) | 1 | 1,500 | |
| 電池ケース | 単三1本用 | 2 | 100 | |
| 電池2本 そのまま仕様 合計 | 5,400 | |||
| DC_CON | 昇圧DCコンバータ | MCP1640搭載DCコンバータ、出力最大5.5V | 1 | 1,000 |
| Q1,Q2 | NPN Tr | 2SC1815 | 2 | |
| Q3,Q4 | PNP Tr | 2SA1015 | 2 | |
| R204,R205 | チップ抵抗2012 | 1.5k | 2 | |
| 昇圧オプション部品 | 1,000 | |||
【頒布について】
・ご希望の方は、メルアドを必ずご記入の上 「管理者宛コメント」を記入願います。
管理者だけにしか見えません。
・集計してある費用単位での頒布も可能です。
・キット頒布では宅配便送料負担をお願いします(関東640円 他)
・完成品も頒布します。費用は12,000円です。
・製作マニュアルはこちらです。
注意事項
このヘッドホンアンプの製作難度は比較的高めです。
マニュアルの冒頭に記載していますが、製作した結果の機能・性能を当方が保証できません。
各自スキルの自己責任でお願いいたします。
また、使っているLINKMANボリュームには、動作時音(通称ガリオーム)が発生するものがあります。
音が出ている時には気にならないレベルですが事前了承願います。
低電圧差動式ヘッドホンアンプ 第3弾・DC(v4)の完成
製作中のDCヘッドホンアンプが完成しました。
何と! 電圧昇圧型が本命かと考えていたのに、電池2個の低電圧でも立派に動作します。
これは驚きです。 むしろ、電池2個バージョンがお勧めです。
2012.03.26 追記 : 動作の波形を掲載
2012.04.01 追記 : エネループ電池寿命特性を掲載
2012.04.02 追記 : 電池電圧と歪率特性を掲載
2012.04.16 追記 : 2段目と終段のインバーテッド・ダーリントン接続
【外観】
外観はv2.1と同じように右側ボリュームに戻りました。
入出力ジャックの離隔や電源スイッチの操作性も向上しました。
こんな大きなボリュームノブ(白タイプは大きい)でも入力プラグが楽々挿せます。
にも関わらず、とてもコンパクトな筐体に戻りました。
(幅60×奥行90×厚22mm、電池含む重量110g)
【内部・電池2個そのままバージョン】
電源コンデンサ2個だけで、入・出力カップリングコンデンサが無いDC仕様です。
コンデンサの音を聴かされずに済みます。
【内部・5V昇圧バージョン】
下の中央右寄りに見えるのがDC5Vに昇圧するコンバータです。ノイズも無く優秀です。
昇圧後にトランジスタを使ったレールスプリッタに入れるので、電池の中点は相互に接続します(基板に繋いではダメです)
【歪率と出力】
青線が電池2個そのまま仕様、赤線が5V昇圧バージョンです。
歪率は電池2個も昇圧でも同じです。
試作時の最低歪率0.045%から0.024%とかなり良くなりました。
若干ですがクリップ電圧も上がりました。
【周波数特性】
電池2個そのままバージョンをお勧めの理由は周波数特性にもあります。
低域は、私所有機器の測定限界5Hzまでフラットに下がります。
高域も、100kHzまでほぼフラットなので十分でしょう。
むしろ、本命と思っていた5V昇圧バージョンの低域の下がりが気になります。
【回路図】
基本的な回路は金田先生のDCアンプと同様、2段差動増幅と対称型終段増幅(NPNかPNP何れかのトランジスタを使用)を組み合わせたものですが、基本的に以下の点が異なります。
1.初段差動増幅は低電圧対応のためFETを使用せずNPNトランジスタを使用。
2.この初段定電流はこれも低電圧と電池の電圧変動に対応するため、FETとトランジスタを組み合わせたオリジナル定電流回路を採用しました。
3.最も特異なのは2段目差動増幅です。ここには何と、負荷抵抗がありません。
一般的な回路ではここに1k程度の負荷抵抗を繋ぎ、その電圧を終段増幅のベースに入れるのですが、この回路はコレクタ出力を直接、終段増幅のベースに繋いでいます。よって、ここに流れる電流は数十μAです。
まことに不思議な回路なのですが、これで十分作動します。しかも電池2個の低電圧でね!
--------- 2012.04.16 追記 ----------------------------------------------------
この2段目と終段Trの接続であるが、回路に長けた友人によれば「インバーテッド・ダーリントン接続(の類)」に当たるそうだ。
この接続により、2個のトランジスタが1個のトランジスタと同じ0.6Vbeで動作するということで、この低電圧HPAには打ってつけだ ということだ。
NETを調べてみたのだが、この回路と全く同じような組み合わせ例は見つからなかった。
しかし、発振しやすい回路なので上流側Trの(コレクタ)に電流制御抵抗を付ければよいとあった。確かに私の回路では100+100Ωの抵抗が付いているので発振しなかったのか?
このようなトランジスタ接続なのだが、意外に回路例にも載っていないです。
以上のことを踏まえると、このアンプの回路構成の呼び方は
・初段はDualトランジスタの差動増幅
・2段目と終段をpnp-npnインバーテッド・ダーリントン接続による対称型増幅
とでも言うのだろうか?な。
いや、とても勉強になりました。
---------------------------------------------------------------------------
【作ってみて】
バランス型はともかく、v3に比較しても部品点数が大分少なくなったので作りやすいです。
なんと言っても、アイドル電流やDCバランスの調整が一発でスパッと決まってくれるのがとても気持ちが良いですね。
定電流用FETは選別してもややバラツキが残るので歩留まり向上を考え、負荷抵抗や調整半固定抵抗の定数を変更したので、調整がややピーキーですが慎重にやれば左右とも同じようなボリューム位置で決まります。
今まで散々苦労していたDCバランスは、楽々と0.1mVレベルまで調整ができるほどです。
【音質】(これは私の評価ですのでご参考まで)
作ってから、調整を繰り返したり、特性を取ったり、聞き込んだりしているので20時間以上経過してます。まあ、音を評価しても良いでしょうね。
電池2個そのままバージョン
・全体的なイメージは、「高音が明るい、キラキラしてる」というのが第一印象です。
ギターの音がより一層光って聴こえます。高音をベースに圧してくる感じです。
v3と同じDualトランジスタ、同じ終段トランジスタを使っていても、回路の構成により音質が変わっているのが面白いです。多分、歪率カーブに依存しているのだと思います。
・ボーカルはとてもフラットです。歌声でも話し声でも中抜けのない綺麗な響きです。
どちらかといえば、高音がキラキラしてる歌声はやや強調されます。
・低域は締った感じの鳴りです。強調されることが無く素直に伸びています。
エミリー・クレア・バーロウの「明るい表通りで」のベースの音が素晴らしいです。
・でも、決してドンシャリではありません。(ドンシャリご希望の方には不満かも)
・音量はATH-PRO700(36Ω,105dB/mW)で十分です。出力電圧が比較的高い拙作USB-DACからの入力ですが、ボリューム位置は9時半程度で動作してます。
昇圧5Vバージョン
・そのままバージョンと基本的に同じような音質です。
・変わったのは、「押しの強さ」と「ボリューム上げていったときの崩れがない」ことである。
私は持っていないが、高インピーダンスのヘッドホンにはどうだろうか?
【消費電流】
電池2個からそのまま仕様は±1.5V接続、昇圧仕様は直列3Vを接続し5Vへ昇圧し、終段アイドル電流を10mAに合わせた状態です。そのまま仕様の消費電流は約20mA、昇圧仕様は約50mAであった。
多分、そのまま仕様はv3並みの100時間近い電池寿命かなと思われます。
・・・・製作マニュアルを完成させて頒布を急ぎましょう。こうご期待です。
---------------------------------------------------------------------------
2012.3.26 追記
動作の波形を掲載します
【電池そのまま・1kHzサイン波】
クリップ始まる寸前の波形です。0.7Vp-p/75Ωです。
(波形の小さなギザギザは発振器からのものです)
【電池そのまま・10kHz矩形波】
10kHz矩形波は立ち上がりの揺れがありますがまずまずの収束です。
下がりに少々のダレが見えますが及第点でしょう。
【昇圧5V・10kHz矩形波】
立ち上がりの揺れは昇圧バージョンが良いですね。
但し、立ち上がりにダレがあります。
----------------------------------------------------------------------------
2012.04.01 エネループ電池の寿命特性です
アイドル電流は、初期電圧3.2Vのアルカリ電池で10mAに合わせておいた状態で充電完了したエネループ電池に変えました。
初期電圧2.86V、アイドル電流7.4mAでした。
電圧が2.5V代の安定域で、長い時間5mA弱程度のアイドル電流を維持します。
80時間を過ぎたら少し下がりが早くなったようですが、まだまだ元気で鳴ってます。
この領域にあっても低音、高温共にしっかりとした感じです。
---- 2012.04.01 追記 ----
100時間を経過しました。85時間近辺でカクッと落ちたのですが、持ち直しています。
ボリューム位置は9時半で変わらずです。
私の愛用ヘッドホンATH-PRO700からは、NETラジオのJAZZが綺麗に響いています。
ここで計測を止めようかなと思ってますが・・・ でも限界も知りたいな。
---- 2012.04.02 追記 ----
120時間になりました。流石に音にも荒れが出てきたように思います。
でも、凄いですよ!
単三電池2本で動き、100時間を越えてドライブできるヘッドホンアンプです。
---- 2012.04.04 ----
(130時間経過、電圧2.30V、アイドル電流1.6&1.7mA、まだしっかりと鳴ってます)
こんなこと書いてると、音はどうなんじゃい! という突込みが入るといけないので(笑)
電池電圧と歪率のデータを採りましたので掲載します。
85時間を経過した電圧±1.25V(緑)でもクリップポイントが下がったものの、歪率は0.01%程度の上昇だけで頑張ってますね。
流石に、120時間を経過し疲れきったアンプの特性(橙)は見るも無残・・・なのですが、常用域電圧の0.2Vrmsまでは1%以下なのです。(通常ノイズが感じられないレベル)
・・・このアンプ、面白いです。
何と! 電圧昇圧型が本命かと考えていたのに、電池2個の低電圧でも立派に動作します。
これは驚きです。 むしろ、電池2個バージョンがお勧めです。
2012.03.26 追記 : 動作の波形を掲載
2012.04.01 追記 : エネループ電池寿命特性を掲載
2012.04.02 追記 : 電池電圧と歪率特性を掲載
2012.04.16 追記 : 2段目と終段のインバーテッド・ダーリントン接続
【外観】
外観はv2.1と同じように右側ボリュームに戻りました。
入出力ジャックの離隔や電源スイッチの操作性も向上しました。
こんな大きなボリュームノブ(白タイプは大きい)でも入力プラグが楽々挿せます。
にも関わらず、とてもコンパクトな筐体に戻りました。
(幅60×奥行90×厚22mm、電池含む重量110g)
【内部・電池2個そのままバージョン】
電源コンデンサ2個だけで、入・出力カップリングコンデンサが無いDC仕様です。
コンデンサの音を聴かされずに済みます。
【内部・5V昇圧バージョン】
下の中央右寄りに見えるのがDC5Vに昇圧するコンバータです。ノイズも無く優秀です。
昇圧後にトランジスタを使ったレールスプリッタに入れるので、電池の中点は相互に接続します(基板に繋いではダメです)
【歪率と出力】
青線が電池2個そのまま仕様、赤線が5V昇圧バージョンです。
歪率は電池2個も昇圧でも同じです。
試作時の最低歪率0.045%から0.024%とかなり良くなりました。
若干ですがクリップ電圧も上がりました。
【周波数特性】
電池2個そのままバージョンをお勧めの理由は周波数特性にもあります。
低域は、私所有機器の測定限界5Hzまでフラットに下がります。
高域も、100kHzまでほぼフラットなので十分でしょう。
むしろ、本命と思っていた5V昇圧バージョンの低域の下がりが気になります。
【回路図】
基本的な回路は金田先生のDCアンプと同様、2段差動増幅と対称型終段増幅(NPNかPNP何れかのトランジスタを使用)を組み合わせたものですが、基本的に以下の点が異なります。
1.初段差動増幅は低電圧対応のためFETを使用せずNPNトランジスタを使用。
2.この初段定電流はこれも低電圧と電池の電圧変動に対応するため、FETとトランジスタを組み合わせたオリジナル定電流回路を採用しました。
3.最も特異なのは2段目差動増幅です。ここには何と、負荷抵抗がありません。
一般的な回路ではここに1k程度の負荷抵抗を繋ぎ、その電圧を終段増幅のベースに入れるのですが、この回路はコレクタ出力を直接、終段増幅のベースに繋いでいます。よって、ここに流れる電流は数十μAです。
まことに不思議な回路なのですが、これで十分作動します。しかも電池2個の低電圧でね!
--------- 2012.04.16 追記 ----------------------------------------------------
この2段目と終段Trの接続であるが、回路に長けた友人によれば「インバーテッド・ダーリントン接続(の類)」に当たるそうだ。
この接続により、2個のトランジスタが1個のトランジスタと同じ0.6Vbeで動作するということで、この低電圧HPAには打ってつけだ ということだ。
NETを調べてみたのだが、この回路と全く同じような組み合わせ例は見つからなかった。
しかし、発振しやすい回路なので上流側Trの(コレクタ)に電流制御抵抗を付ければよいとあった。確かに私の回路では100+100Ωの抵抗が付いているので発振しなかったのか?
このようなトランジスタ接続なのだが、意外に回路例にも載っていないです。
以上のことを踏まえると、このアンプの回路構成の呼び方は
・初段はDualトランジスタの差動増幅
・2段目と終段をpnp-npnインバーテッド・ダーリントン接続による対称型増幅
とでも言うのだろうか?な。
いや、とても勉強になりました。
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【作ってみて】
バランス型はともかく、v3に比較しても部品点数が大分少なくなったので作りやすいです。
なんと言っても、アイドル電流やDCバランスの調整が一発でスパッと決まってくれるのがとても気持ちが良いですね。
定電流用FETは選別してもややバラツキが残るので歩留まり向上を考え、負荷抵抗や調整半固定抵抗の定数を変更したので、調整がややピーキーですが慎重にやれば左右とも同じようなボリューム位置で決まります。
今まで散々苦労していたDCバランスは、楽々と0.1mVレベルまで調整ができるほどです。
【音質】(これは私の評価ですのでご参考まで)
作ってから、調整を繰り返したり、特性を取ったり、聞き込んだりしているので20時間以上経過してます。まあ、音を評価しても良いでしょうね。
電池2個そのままバージョン
・全体的なイメージは、「高音が明るい、キラキラしてる」というのが第一印象です。
ギターの音がより一層光って聴こえます。高音をベースに圧してくる感じです。
v3と同じDualトランジスタ、同じ終段トランジスタを使っていても、回路の構成により音質が変わっているのが面白いです。多分、歪率カーブに依存しているのだと思います。
・ボーカルはとてもフラットです。歌声でも話し声でも中抜けのない綺麗な響きです。
どちらかといえば、高音がキラキラしてる歌声はやや強調されます。
・低域は締った感じの鳴りです。強調されることが無く素直に伸びています。
エミリー・クレア・バーロウの「明るい表通りで」のベースの音が素晴らしいです。
・でも、決してドンシャリではありません。(ドンシャリご希望の方には不満かも)
・音量はATH-PRO700(36Ω,105dB/mW)で十分です。出力電圧が比較的高い拙作USB-DACからの入力ですが、ボリューム位置は9時半程度で動作してます。
昇圧5Vバージョン
・そのままバージョンと基本的に同じような音質です。
・変わったのは、「押しの強さ」と「ボリューム上げていったときの崩れがない」ことである。
私は持っていないが、高インピーダンスのヘッドホンにはどうだろうか?
【消費電流】
電池2個からそのまま仕様は±1.5V接続、昇圧仕様は直列3Vを接続し5Vへ昇圧し、終段アイドル電流を10mAに合わせた状態です。そのまま仕様の消費電流は約20mA、昇圧仕様は約50mAであった。
多分、そのまま仕様はv3並みの100時間近い電池寿命かなと思われます。
・・・・製作マニュアルを完成させて頒布を急ぎましょう。こうご期待です。
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2012.3.26 追記
動作の波形を掲載します
【電池そのまま・1kHzサイン波】
クリップ始まる寸前の波形です。0.7Vp-p/75Ωです。
(波形の小さなギザギザは発振器からのものです)
【電池そのまま・10kHz矩形波】
10kHz矩形波は立ち上がりの揺れがありますがまずまずの収束です。
下がりに少々のダレが見えますが及第点でしょう。
【昇圧5V・10kHz矩形波】
立ち上がりの揺れは昇圧バージョンが良いですね。
但し、立ち上がりにダレがあります。
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2012.04.01 エネループ電池の寿命特性です
アイドル電流は、初期電圧3.2Vのアルカリ電池で10mAに合わせておいた状態で充電完了したエネループ電池に変えました。
初期電圧2.86V、アイドル電流7.4mAでした。
電圧が2.5V代の安定域で、長い時間5mA弱程度のアイドル電流を維持します。
80時間を過ぎたら少し下がりが早くなったようですが、まだまだ元気で鳴ってます。
この領域にあっても低音、高温共にしっかりとした感じです。
---- 2012.04.01 追記 ----
100時間を経過しました。85時間近辺でカクッと落ちたのですが、持ち直しています。
ボリューム位置は9時半で変わらずです。
私の愛用ヘッドホンATH-PRO700からは、NETラジオのJAZZが綺麗に響いています。
ここで計測を止めようかなと思ってますが・・・ でも限界も知りたいな。
---- 2012.04.02 追記 ----
120時間になりました。流石に音にも荒れが出てきたように思います。
でも、凄いですよ!
単三電池2本で動き、100時間を越えてドライブできるヘッドホンアンプです。
---- 2012.04.04 ----
(130時間経過、電圧2.30V、アイドル電流1.6&1.7mA、まだしっかりと鳴ってます)
こんなこと書いてると、音はどうなんじゃい! という突込みが入るといけないので(笑)
電池電圧と歪率のデータを採りましたので掲載します。
85時間を経過した電圧±1.25V(緑)でもクリップポイントが下がったものの、歪率は0.01%程度の上昇だけで頑張ってますね。
流石に、120時間を経過し疲れきったアンプの特性(橙)は見るも無残・・・なのですが、常用域電圧の0.2Vrmsまでは1%以下なのです。(通常ノイズが感じられないレベル)
・・・このアンプ、面白いです。





