金田式もどきDCヘッドホンアンプ・リニューアル(その2:基板デザイン)

どのケースに入れようかと様々に悩みましたが、それらにはそれぞれ一長一短があり、結局のところ今までと同じタカチ・GHA7-2-9Dシリーズを使うことにしました。

【回路図・一部分】
先のブログで述べた、初段定電流回路をカレントミラーにする回路は、このアルミケース・バージョンで既に採用しているので実績があります。
このアルミケース・バージョンでは、「金田式回路に」対して
・2段目差動出力の負荷抵抗を削除して、「インバーテッド・ダーリン接続の変形」回路にしていた
(言い訳になりますが、インバーテッド・ダーリントン変形回路の方が、14%ほど高出力)
・終段増幅前のドライバー段を割愛していた。

即ち、金田式もどき回路から遠く離れてしまっていました。歪率のLTSpiceシミュレーションや実測特性では良好だったのですが、「音色」となると変わっていた可能性があります

そこで、「オリジナルの金田式DCヘッドホンアンプ回路に近づける」 (定電流はカレントミラーに変更する)
となると、こちらで大ヒットした回路カレントミラー定電流ロングライフLi-ion電池となります。

HPA_kane_DC_New_Bat_10.jpg

【基板図1】
今回も赤い基板で作ってみようと思います。

HPA_kane_DC_New_Bat_8.jpg

これまで電池ケースにLi-ion電池を収納していた部分へ基板を延長し、この部分に下側にLi-ion電池保護ICと充電IC回路を付けます。上側のフラットスペースに5mm厚さの角型Li-ion電池を重ねて2個貼り付けます。
左側に8mm程のスペースがあるので、そこに microUSB 充電端子、充電LED、Li-ion電池接続端子を設けました。

HPA_kane_DC_New_Bat_9.jpg

基板のパターン図です。かなり複雑です。

GNDラインを真ん中に通せばすっきりするのですが、動作時と充電時に左下スイッチがGNDラインとの切り替えを介するのと、中央を通すための障害物が多いので、左側を通して電池端子とスイッチを接続しています。

電源ラインや音響出力パワーラインは0.8mm若しくは1.0mm幅にして十分な瞬時電流に耐えるようにしています。

【回路定数の検討】
2段目差動増幅からドライバー段への接続を、インバーテッド・ダーリントンの変形回路を止めて、負荷抵抗方式にしたので、差動増幅へ流れる定電流値の見直しが必要になる。
カレントミラー定電流回路の良いところは、定電流に使うFETのIdssに制約があっても、カレントミラーの抵抗値比を変えることで定電流値の大きな調整ができることにあります。 (最も良いところは0.7V程度の低い電圧で動作することにありますが)

今回使用する定電流用FETは2SK208-Oで、そのIdssは約0.95mA程度です。これは最大流せる電流なので、調整余裕度を割引き、その8割程度の0.78mAが定電流値になります。この電流値で初段差動増幅回路の定電流値0.59mAx2倍=1.18mAを流すために、カレントミラーの抵抗比 150Ω/90Ωで増幅します。

LTSpiceでシミュレーション
HPA_kane_DC_New_Bat_11.jpg

J4 J2SK30_095とあるのが 2SK208-O の 0.95mA Idss 相当品です。カレントミラー Q8 Q7 R18 R1 の組み合わせで構成し、R17(実際は半固定抵抗)で定電流レベルを調整します。この回路ではR17を140Ωにすると終段増幅回路のアイドル電流が約11mAになります。
(注:最初に掲載した回路図はシミュレーション前のものです)

この回路定数で歪率計算すると、通常使用されると思える 10mW出力での歪率は 0.006144%、最大出力は 59mW (1%歪率、36Ωインピーダンス)になります。

今回も seeed.comのFusin に発注しました。今もディスカウントの4.9$(通常9.9$、100x100mm、10枚)ですので、送料を+500円奮発し、EMSからFedex 便にしました。


次の課題は最も苦手な、「ケースをデザイン・シールで飾る」ことです・・・
具体的な内容は
1.どんなデザインにするか、これが最も大変
2.黒いケースに透明シールで鮮やかな発色を得るためには、塗色部ベースに白塗りをする技法修得
3.複数レイヤーで描いた画像を、複数個所に位置合わせしたコピーをすること

これらは Photoshop 6.0 を使って描くのですが、何せ古いソフト故に全く同じ操作例がWEBに載ってません。
こちらのHPAでシールを作ったのですが、あれから2年ぶりで行うことなのですっかり忘れてます・・・

シールの例
HPA_opamp_11.jpg

ヘッドホンの小さな絵を描いているのですが、黒バックに青色画像だったのでかすかにしか見えない失敗作でした。
文字も、もっとデザイン調でカラフルなものが良いですよね。




7.1ch対応バランス型DCパワーアンプの製作(その2:2chアンプ)

先に記載した7.1ch対応バランス型DCパワーアンプの2chバージョンを作りました。これで5ch作ったことになります。

アンプ基板の基本回路はこちらの記事と同じですので割愛します。

【内部配置】

AMP_kane_DC_BAL_11.jpg

先の3ch内蔵アンプに比較すれば収納余裕度は十分です。

右上がXLR3コネクタによるバランス入力で、手前の4連ボリュームに接続され、そこから左右アンプ基板のHot,Cold端子に接続されています。
前作と同じで、アンプ側にも電解コンデンサ 9900uF x ±2セットを備えています。
トランジスタの放熱は小さなヒートシンクとアンプケース下面で行っています。チャンネル当たり最大6Wですが、ハーフボリューム(それ以上は音が大きすぎて6畳部屋では限界)でケースがほんのりと温かくなる程度です。

【電圧とアイドル電流】

AMP_kane_DC_BAL_10.jpg

テスト動作させながら電源電圧(左)とアイドル電流(右:表示の4.5倍)を表示しています。
電源電圧は±両端で21.7V程度なので想定通りです。
アイドル電流は 64mA相当を示しています(中心で65mAセット、負荷によって若干変わるが50~75mA程度にある)

【3筐体セットの状態】

AMP_kane_DC_BAL_12.jpg

下から電源ユニット、3chアンプ(HIGH:2ch、CENTER:1ch)、2chアンプ(SURROUND)が重なっています。

AMP_kane_DC_BAL_13.jpg

更にこの上に2chアンプ(SURROUND BACK)が載る予定です。(電源出力コネクタ2個は未設置)




金田式もどきDCヘッドホンアンプ・リニューアル(Li-ion電池の変更)

金田式もどきDCヘッドホンアンプは、その独特の音色を維持しながら、軽量コンパクトで充電式の意匠に仕上げたことでかなりの高評価を頂きました。(こちらを参照ください

【参考外観】
HPA_v6_2_Liion_4.jpg HPA_v6_2_Liion_5.jpg

しかし、いまいち不満が残る3点がありました。

1.アイドル電流の調整がピーキー過ぎ、調整を間違えると異常発熱を起こす場合があった。
2.リチウムイオン電池の容量が少なく、8~10時間程度しか持たない。
3.真っ黒な躯体でいかにも武骨、音楽機器に不相応。

そこで以下の改良を検討中です。

【1.アイドル電流回路=差動増幅定電流回路の変更】
金田式はFETと調整抵抗1個で初段差動増幅の定電流を調整し、終段アイドル電流を決めています。
この回路は調整がピーキーなことと温度依存性が高いので、カレントミラー回路に変更します。

HPA_kane_DC_New_Bat_6.jpg

左下がカレントミラー定電流回路です。安定する動作電圧が0.7V程度と低いことがその安定度の一因です。
トランジスタが2個、抵抗が2個(片チャンネル)増えることが難点です。

【2.リチウムイオン電池の変更】
これまで使用してきたリチウムイオン電池は、14500型式の丸型でした。
電池ケースが使えるので扱いが楽でしたが、丸型ゆえに実容量が低かったです(公称900mAh、実力600mAh程度)

そこで検討したのがこの角型リチウムイオン電池です。50 x 34 x 5mm
このサイズならば2個重ねて電池ケース部分に入れられます。

HPA_kane_DC_New_Bat_7.jpg

公称値は印字に見えるように850mAhなので、14500電池の公称900mAhよりは少ないです。
でも、これまで何度も計測してきましたが、測ってみなければ判らないというのがこの世界です。

【充放電回路】
この電池は保護回路無しなので、過放電保護回路、充電回路などを付加する必要があります。
放電により容量計測も行いたいので、充放電回路を作りました。

HPA_kane_DC_New_Bat_2.jpg
過放電保護ICと、XC6802という充電ICを組み合わせます。動作切り替えはスイッチです。
放電(Load)は負荷抵抗80Ωに流れますので、この差分電圧で電流を計測します。

【放電計測】
HPA_kane_DC_New_Bat_4.jpg

上側に見えるのがLi-ion電池と充放電回路です。今は放電状態を計測しています。
先に作ったArduino CAN Sheild を流用し、ソフト変更で電池電圧と放電電流を計測し、
その結果をLCD表示、BluetoothでPC表示、そしてSDへcsvファイル記録しています。

参考:Arduinoマイコンでの計測ソフトはこちらを参照ください。
    ここで掲載しているArduinoプログラムに対して変更している点は

  if (!SD.begin(4)) { //  これを
  if (!SD.begin(10)) {  //  SDのCSピンが4から10に変更した

    outputValue1 = map(sensorValue1, 0, 1023, 0, 508);
    outputValue2 = map(sensorValue2, 0, 1023, 0, 508);
    outputValue3 = map(sensorValue3, 0, 1023, 0, 508);
   
    Voltage0 = outputValue0 / 100.00 ;   // 電池電圧単位(V)に変換
    Voltage1 = outputValue1 / 100.00 ;
    Ampare0  = outputValue2 / 10.00 ;    // 電池電流単位(mA)に変換
    Ampare1  = outputValue3 / 10.00 ;

これを

    outputValue0 = map(sensorValue0, 0, 1023, 0, 510);  // 510 は電源電圧実測値の 5.10Vを示す
    outputValue1 = map(sensorValue1, 0, 1023, 0, 510);
    outputValue2 = map(sensorValue2, 0, 1023, 0, 510);
    outputValue3 = map(sensorValue3, 0, 1023, 0, 510);
  
    Voltage0 = outputValue0 / 100.00 ;     // 電池電圧単位(V)に変換
    Voltage1 = outputValue1 / 100.00 ;
    Ampare0  = outputValue2 / 8.00 ;       // 電池電流単位(mA)に変換
    Ampare1  = outputValue3 / 8.00 ;       // 電流計測抵抗が80Ωなので8で除算

このように変えると動きます。

【放電による容量計測結果】
HPA_kane_DC_New_Bat_3.jpg

csvファイルで得た結果を、バッテリー電圧、放電電流、これを積算した電力で表示してます。
初期の設定電流はステレオ動作を考慮した50mAです(アイドル電流(15+5)mA x 2 + α)

この結果から、約19時間程度の電池ライフが期待できます。
電池の積算電力は公称値850mAhを超え、900mAh程度になってます。これは素晴らしいです。

【充電風景】
HPA_kane_DC_New_Bat_5.jpg

充電は600mA程度に設定しましたが、900mA程度流れ、2時間程度で完了します。少し電流を下げたほうが良いようです。
充電ICはこれまでと同じXC6802をを使っていますが、低電流でも点灯する最近の高輝度LEDよりも、従来型LEDの方が充電完了時に消灯してくれるようです。チップLEDの従来型特性品を選びましょう。


さて、金田式もどきDCヘッドホンアンプ・リニューアルの目途が立ちました。
角型Li-ion電池の収納を考え、基板設計もリニューアルしたいと思います。

・・・筐体の武骨解消は綺麗なシールを考えましょう。最も苦手な分野ですが・・・






おかげさまで、30万回ヒットありがとうございます!!

7月17日早朝に通算30万回ヒットを達成しました。 皆様、閲覧いただき大変ありがとうございました。

300000.jpg

2008年12月にこのブログを立ち上げ、8年7か月を経過しました。よくもまあ続いてこれたものです。

10万回毎の経過月数、ブログ更新数、月当たり更新数を数値化して見たら、なるほどと理解しました。

 0-10万回、43か月、169回、3.9回/月 (初期)
10-20万回、21か月、68回、3.2回/月 (中期)
20-30万回、36か月、73回、2.0回/月 (後期?)

この数値をじっと眺めていて、こんなことを思いました。

・初期は、オーディオ作りが面白いこともあって、3.9回/月も記事を書いていた。
 でも、新米ブログのヒットは少なく10万回まで43か月を要した。

・ヒット数が増えた中期は、記事の更新数は少し減ったが(3.2回/月)、初期の資産もありヒット数が倍増した。

・後期?は更新数が激減し(2.0回/月)たことでヒット数が半減となっている。

これではいけませんね(笑) 新ネタ発掘して、頑張りましょう。





7.1ch対応バランス型DCパワーアンプの製作

私のアンプを大分以前から使って頂いている方から、7.1ch対応のバランス型DCパワーアンプを作って欲しいとの依頼がある。

ニーズを良くお聞きすると、YAMAHA・CX-A5100という11.2ch・3次元音場創生のAVプリアンプを使い、これに接続する「バランス型入出力パワーアンプが欲しい」とのことである。

参考までにCX-A5100の筐体写真をYAMAHAカタログから引用させていただいた(AAS1704.pdfより転載)。

【フロント】
CX-A5100_1.jpg

【リア】
CX-A5100_2.jpg

下側に11個のXLR3Pのバランス出力コネクタが見える。ここから3Dサラウンド信号が出力される。

この信号を受け最大11chのバランス型入力パワーアンプが必要になるが、YAMAHAにもこれに対応したMX-A5000という11chパワーアンプが用意されているのだが、先方のこれまでの経験から「バランス出力DCパワーアンプ」を使いたいとのことです。

これまでにも私が作ったバランス型DCパワーアンプをお使い頂いているので、今回作るのは7ch分で良いとのこと。
音質や音感面を考えて、「金田式対称型アンプ改バランス型パワーアンプ」を作ることにしました。

ベースとなる最近の作例、バッテリードライブ式バランス型DCパワーアンプ(AC電源化)です。

さて、7chものアンプとなると相当な物量となるので一つの筐体に収めるのには無理がある。
幸いチャンネル出力が2~3W、センターアンプでも5W程度で良いということなので、サイズの揃った4つのケースに分割させて作らせて頂くことにしました。
電源、3chアンプ、2chアンプ、2chアンプの4ケースです。今回の記事は、電源と3chアンプです。

【外観】

【前面パネル】

PowerFor3chAmp6.jpg

下が電源ケース、上が3chアンプで、左のボリュームがCENTER 1ch用2連ボリューム、右が SURROUND HIGH (通常はSURROUNDと言う)のL,R用のバランス型4連ボリュームです。
ケースに使っているのは、タカチ・YM-300アルミケース(300x200x50mm)。お手頃価格で加工も楽です。

【背面パネル】

PowerFor3chAmp7.jpg

下が電源ケースですが、2ch用アンプ2台に使う電源コネクタは未取付です。この電源コネクタを選ぶのに苦労しました。トロイダルトランスを2個入れねばならず、コネクタ取り付け可能なエリアは写真の範囲しかありません。よって電源コネクタも小型が必要になるので、+、GND、=の3端子を小型6ピンコネクタに2ピンづつ使い、接続電源容量を確保しました。

上が3chアンプで、左が3ch分のバランス型XLR3入力信号コネクタ、隣が電源コネクタ、そしてスピーカー端子(バランス型)です。
それにしてもこのスピーカー端子、使い勝手が良いのですが価格も相当の物です。セット2個でケースが買えます。

後述しますが、DCアンプに保護回路が無いので±両方の電源供給ラインにヒューズを入れてます。

【電源内部】

PowerFor3chAmp11.jpg

電源回路は3ch用と2ch+2ch用の2系統になっています。
トロイダル・トランスはHDB-40(L)で±9V・2A仕様で、3chアンプでは定格1.8A、2ch+2chアンプでは定格2Aです。あまり余裕はありませんが、実運用を考えればOKでしょう。
ブリッジ整流器で整流後、4700uF×正負3個ずつの汎用電解コンデンサで平滑後、実DC電圧±13.5Vになりました。
これを安定化電源回路に入れて供給します。

PowerFor7chAmp2.jpg

【安定化電源回路】
PowerSup_11V_11V_sch.jpg
これは私が愛読しているメルマガの参考回路からいただきました。
供給電圧13.5Vで2A流すシミュレーションしても、必要な最大電流2Aを確保できます。この時の電圧は約10Vです。
2SB1383/2SD2083はダーリントン・トランジスタでレギュレータに用いられるものです。

【安定化電源基板】
PowerSup_11V_11V_brd.jpg

【アンプ部】
PowerFor3chAmp14.jpg

3chのバランス型アンプ基板を詰め込んでいるので、このような配置になってしまいます。よってボリュームが真ん中付近になってしまいました。デザイン的には右側が良かったのですがね・・・

基板中央がCENTER用、両端がSURROUNDのL、R用です。
各基板の上に瞬発的な電流に備え電解コンデンサを載せたかったのですが別置きになっています。

放熱は小さなヒートシンクとケース放熱です。最大2W、5W程度のアンプで音楽再生時の実用時はケースがほんのり暖かくなる程度でした。

PowerFor3chAmp15.jpg

前作では基板上面の配線はジャンパー線で行いましたが、今回は両面基板を使いました。プロが作る両面基板は部品の足が通るスルーホールを使い裏表の配線を繋ぎますが、私の場合はスルーの穴あけを行い、そこに部品足の残材を使って表から裏への接続を行います。

また、基板の右側表面に見える抵抗ですが、これは金田式オリジナル回路で指定している温度補償サーミスタ200D5Aの代わりに200D5を使っているのでそれの補償抵抗です。このアンプのように小パワーしか出さず、トランジスタ温度があまり上がらないものならば大きな影響がないかもしれないが、気になるので付けてみました。詳しくはこちらの記事(屋根裏の電気実験室)を参照願います。

今回のアイドル電流はノミナルで65mAです。各トランジスタ毎には30%程度の差が出るようだが、音楽再生中はほぼ安定していました。
下の写真はそのテスト風景です。

PowerFor3chAmp5.jpg

左のテスターで14mV(右は11.1mV)と示しているのが0.22Ω抵抗での電圧差で電流値に換算すると約64mA(50mA)になります。この状態で30分ほど大きな音量で音楽を流しましたが、平均値的には大きく変化が出ませんでした。

但し、金田式の定電流調整は、調整ボリューム回転角に対してかなりピーキーですので、ゆっくりと確認しながらの調整が肝要です。

実はこのアンプにはDCバランスが崩れた時の保護回路が入っていません。

【アンプ回路図】
PowerFor3chAmp8.jpg
金田さんのバッテリードライブDCパワーアンプをベースに、2段目とドライバ段、終段増幅を1セット増やし、バランス型回路に変更したのが大きな違いですが、その他変更したところは以下です。(前作でも同じですが)

1.初段差動増幅のFETを2SK117から2SK170に変更(部品入手性)
2.同上の定電流回路を、オリジナルのFET+抵抗一本からカレントミラー方式+調整ボリューム式に変更(安定度向上)
3.2段目差動条幅からドライバ段増幅につなげる部分の負荷抵抗を削除(歪率の低減)

例によってバランスアンプの歪率は、私のアンバランス計測機器では計測できないのだが、LTSpiceのシミュレーション結果では、0.9Vp-p入力で各チャンネル4.3W(8Ω負荷)の出力が出ます。

ちなみに以下のグラフは現回路と同等のバッテリードライブDCパワーアンプを作った際に、バランス-アンバランス変換アンプを間に挟んで計測できた歪率である。参考までに掲載します。この時は5W出力を確認しました。
AMP_kane_DC_BAL2_1.jpg

【音感】

低音が締まって良く出てます。中域から高域にかけての抜けも素晴らしく、きらめきを感ずる音感です。


尤も、この音が出ているスピーカーの良さにも助けられていると思います。
私が使っているSPシステムの左側です。

左がZ600、右がZ701modena_BHBSminiです。これを単独またはパラで切り替えて使用してます。
いずれもとても気に入っている、音工房Zさんの組み立てキットです。

mySPsystem_2.jpg

キットを組み立てたばかりでMDF板材そのままですので、きれいに仕上げて使っている方の写真も載せます。

Z701modena-BHBSmini.jpg

この写真は、こちらの音工房zさんのHPから転載してます。

【防備録・失敗談】

これだけの物を作ると失敗も発生します。忘れないように「べからず調」で記載します。

・使用するトランジスタ類は必ず単体でチェックしたものを使うこと。hFE計やIdss計で測ればOK。
 理由:12個使っているドライバ段の2SC1815の1個が不良でした。多分内部断線です。
     原因調査でTrを5個も交換しました。

・組み立てた基板は単体で電気的特性調整を行うこと。±電源が無ければ抵抗2本の簡易分圧でも可能
 理由:半田付け漏れが2か所、接続不良が3か所もあった。自己過信は禁物

・ボリューム部分のGNDが接触不良を起こすと、負帰還が途絶え終段回路にDCバランス異常が発生する。
 初めての経験だったので原因発見に何と2日を費やしました。



さて、次は2chアンプの2台の製作です。






プロフィール

haiga

Author:haiga
私のブログへようこそ!
電気オンチが始めた自作オーディオです
2010/3/17 電子工作をプラスしました。

自作オーディオの楽しみ共有のため、私が作ったパーツ提供をしてます。質問や要望を遠慮なくコメント欄に書き込んでください。

FC2カウンター
その日1回目にアクセスいただいた方の総カウントです
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード