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ぺるけ式バランス型HPAとTDA1552Qパワーアンプの製作

最近、幼馴染の同郷の友人とLINEで会話したのだが、ひょんなことから音楽が話題になった。
私がヘッドホンアンプを多々作って楽しんでいると話したら、ヘッドホンは使ったことが無いと言う。

・・・色々と話した結果、私のコンパクト型バランス型ヘッドホンアンプとヘッドホンをセットで使ってもらったところ、「これはすごい」との評で、本格的にバランス型ヘッドホンを使ってみたいとの話になった。

結果として作ったアンプがこれです。

【ぺるけ式バランス型ヘッドホンアンプ + TDA1552Q スピーカーアンプ】
PE_BAL_TDA1552Q_0.jpg

PE_BAL_TDA1552Q_14.jpg

右側に見えるのが、ぺるけ式バランス型ヘッドホンアンプの自作基板型です。
この基板は2013年に設計・製作して、こちらの記事に掲載したもののリメイクです。
ぺるけさんの「ヘッドホンアンプを作ろう」ページにも作例として紹介頂きました。

この基板はオリジナルの12V電源時のものですが、最近は15V化されているので、その記事を参考に電源を15Vにして負電圧を-1.5Vから-2.3Vにし(ダイオードを2個から3個)、終段負荷抵抗を8.1Ωから4.7Ωに変更しています。
(ぺるけさんオリジナル設計とは違うところが他にもあります。私の回路は真似しないでください)

「こんな内容とプロセスで作りました」と友人に伝えたい理由もあり、手順を記載します。

【バランス型ヘッドホンアンプの回路図】
PE_BAL_TDA1552Q_1.jpg

これは電源部を搭載した右チャンネル分です。下側だけの左チャンネルもあります。
電源部のダイオードが2個ですが、実回路では3個に直列にしてます。

【同上基板図】
PE_BAL_TDA1552Q_2.jpg

【基板完成】
PE_BAL_TDA1552Q_4.jpg

【抵抗を付けます】
PE_BAL_TDA1552Q_7.jpg

背の低い抵抗、負電圧用ダイオード(この図はまだ2個)、ジャンパー線を付けます。

【トランジスタを付けます】
PE_BAL_TDA1552Q_9.jpg

手前から、定電流用NPNトランジスタ 2SC1815GR が2個、差動増幅用FET 2SK170BL が2個、ダイヤモンドバッファ初段のトランジスタ NPN 2SC1815BR と PNP 2SA1015BR 2セット、終段増幅のトランジスタ NPN 2SC3421Y、PNP 2SA1358Y です。

【2SK170BL のペア選別】
PE_BAL_TDA1552Q_6.jpg

初段差動増幅のFET 2SK170BL のペア選別が最も重要です。
ぺるけさんの選別基準に従って、Vgsが±6mV以内のものを選びます。(実際は5mV範囲内で選んだ)

【2SC1815GR/2SA1015GR の選別】
PE_BAL_TDA1552Q_8.jpg

自作の電流増幅率 hFE 測定器を使って、hFEが ±5 以内に収まるものを選びました。
幸いにも、hFEが260近いロットがあるのでペアが選べました。

【終段増幅 2SC3421y / 2SA1358Y】
PE_BAL_TDA1552Q_5.jpg

私の在庫はこれしかありません。これでおしまいです。4個づつ計8個使いました。

・TDA1552Q アンプの製作

今回作るアンプのメインはバランス型ヘッドホンアンプであるのだが、友人が仕事をしながらBGMを聴きたいという要望があるということなので、迷わず TDA1552Q IC を使ったスピーカー・アンプをお勧めしました。
この TDA1552Q は日本国内では販売が無くなり、ebayで扱っていました。アメリカからmail便で送られてきました。

【ユニバーサル基板の配置を考えます】
PE_BAL_TDA1552Q_3.jpg

JW CAD を使ってユニバーサル基板への配置を考えます。
TDA1552Q という IC の足ピッチは 1.7mm なので、汎用ユニバーサル基板の 2.54mmと会いません。
仕方が無いので変則不等間隔で差し込みました。

BTL回路の左右チャンネルで電源回路が分かれているようなので、個別に設けました。

MUTE 回路は、220uFのコンデンサに10k抵抗からの電流チャージで、MUTE起動を2,3秒遅らすものだが、ヘッドホン回路へ切り替えた際の放電のため、100kをGND間に入れてあります。

【TDA1552Q アンプの完成】
PE_BAL_TDA1552Q_11.jpg

IC 放熱面を下に向けてアンプケースの底板から放熱します。
IC の端子が上向きに出ているので、基板上面での配線が多くなります。

【並べて取り付け位置を検討します】
PE_BAL_TDA1552Q_12.jpg

【ケースへ部品取り付けの穴加工】
PE_BAL_TDA1552Q_13.jpg

【配線して動作確認します】
PE_BAL_TDA1552Q_15.jpg

フロント周りの内部配線です。

右側の2極2端子のスイッチで、スピーカーアンプとヘッドホンアンプ電源の±両方を同時に切り替えます。
これはスピーカーアンプは電源-と信号GNDが繋がっているが、一方のヘッドホンアンプは電源-は負電源-2.3Vに接続されており、ヘッドホンアンプの負電源がGNDに接続されてしまうのを防いでいるのです。


ぺるけ式バランス型ヘッドホンアンプの出音は全く文句の付けようがない、本当に素晴らしいものです。

また、TDA1552Q アンプの音を久しぶりに聴きましたが、透明感の高い音色で、その張り出しも十分に高く、目が覚めると言っても良いような素晴らしさです。繊細感も十分にあり、ヘッドホンの感覚に近さを覚えます。ピアノの残響が秀逸です。






OLD もりあげくんのDC解消

7年前より私が作った、PHONO入力ができるDCステレオパワーアンプを使って頂いている方から連絡があった。
「もりあげくん」というMICアンプを接続してみると、10%ボリューム位から音が上がらない(消える)。

この「もりあげくん」は10年以上前に購入した物らしいが、最近また使ってみようとパワーアンプに繋いでみると問題が出たらしいです。PCに入力してヘッドフォンで使うにはOKとのことらしいです。

注釈:ここに挙げた「OLD もりあげくん」は10年以上前の製品で、以下に記載する問題は現在改善済みです。

「もりあげくん」は良く判らないので、現品をお借りしました。
この写真は、OLDもりあげくんではなく、最近売っているNEWもりあげくんです。
MORI_6.jpg

【基板内の構成図】かなり古いものだということは、使っている部品からも推測できます。
MORI_1.jpg

2つのMICからの入力を右側のMICアンプ(JRC 4558D)で増幅する。その出力をボリュームで調整する。
その出力をECHOアンプで変調をする。
これらの出力をTONEアンプで変調する。
外部からのLINE入力とミキシングした信号を終段のPOWERアンプで増幅する。
これらのAMP間はカップリング・コンデンサで接続してあります。

【1回目のチェック】
お借りした「もりあげくん」を私が愛用している、ぺるけ式FET+真空管アンプ「ミニワッター」に接続してみると、若干音色に違和感があるもののそれなりに音は出ます。
でも、何かゲインが小さいように感じたので、LINEアンプとして使って頂くようにと思い、拙作の7043D APEAMPを使ったヘッドホンアンプをお貸ししました。

でも、結果は全く同じとのこと。

【2回目のトライ】
10年以上前に購入した「もりあげくん」とのこと。
何種類かのアンプ間に使用している、カップリングコンデンサを疑いました・・・

9個のコンデンサ交換をして頂きましたが、これもまた変化なしとの連絡を頂きました。

【3回目】
これでは膠着状態ですので、「もりあげくん」を再度お借りすると共に、以前作ったDCパワーアンプも一緒にお借りしました。
動作させてみると、最初はかすかに音は出るのですが、ボリュームを少し上げると「プツン」と言って音が消えます。

・・・こんな現象は経験したことありません。何なのでしょうか? どこのAMPに問題があるのでしょうか?
・・・

色々と音の出方を確認していくと、MIC入力でも、LINE入力でも同じ現象が出ていることが判りました。
それではと、LINE入力に1000Hzの基準信号を入れ、「もりあげくん」の出力信号を計測してみました。

【もりあげくんの入力&出力信号】 青が入力、赤が出力信号です
MORI_4.jpg

何ということでしょうか!! 出力信号に3VものDCが載っています。
これでは私が作った、DCステレオ・パワーアンプでは動作不良になってしまいます。

もりあげくんの回路を調べてみると、「単電源OPAMP増幅」では出力にDCが載るので、最初に載せた各AMP間にはカップリング・コンデンサが入っています。

しかし、何と! 何と!「POWERアンプの出力にカップリング・コンデンサが入っていない」のです。
いやいや、これには気が付きませんでした。まさか、です。

何と、これは仕様です

通常、楽曲アンプは外部機器に影響が無いように、出力にDCオフセット電圧を出すことは厳禁なのですが、
何故かこの機器は出力にDCオフセットが出る仕様だったようです。
(調べてみると、先に示した写真の現在販売されているもりあげくんはDCオフセット出力は無くなり、改良されています)

【現品の修正】
MORI_2.jpg

出力回路に電解コンデンサを入れた。

MORI_3.jpg

電解コンデンサの後方に電荷を開放する抵抗(1.5k)を入れた。

【改善後の出力】
MORI_5.jpg

結果的に問題無い出力レベルになりました。







据置き型バランスDCヘッドホン(ライン)アンプの3回目の製作

本年8月に本タイトルと同じバランス型のDCヘッドホンアンプを作ったのですが、ラインアンプとしても本格的に使用したいというご要望があり、前面にXLR3の出力端子を増設した3作目を作りました。

【前面】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_1.jpg

XLR3のバランス出力端子がLEFT、RIGHTと2個並んでいるのが今回アンプの変更点です。
隣には従来と同じ、XLR5のヘッドホン出力(XLR3とパラ出力)が並んでいます。

前面のフラットエリアが少なくなって、ロゴシールが張れなくなったので、天板に大きなロゴシールを貼りました。今回使ったシールは透明度が高いのでシール地が目立ちません。

【背面】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_2.jpg

背面は1作目と変わりません。

左からバランス入力のXLR3端子がL・Rと並び、中央部にはアンバランス入力のRCA端子があり、間にあるSWでCOLD入力をGNDに落とすか落とさないかの切り替えを行うことで、バランスとアンバランスの入力切り替えを行っています。
詳細はこちらの記事を参照願います。

DC15V電源入力端子、ヒューズを挟んだ右側にアンバランス出力のRCA端子があります。後述するようにHOT出力部にDCカットのカップリングコンデンサ入れて出力しています。

【内部配置】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_3.jpg

この図は前面方向から内部配置を見たものです。

左手前側にオペアンプでDC補正を行うレールスプリッタ電源で、DC15V入力を仮想±7.5Vに分圧しています。コンデンサ(4700uF/25V)が3個あるのは、プラスとマイナス間、プラスとゼロ電位間、ゼロ電位とマイナス間の3か所に入れているからです。

後側に2枚並んでいるのがメイン基板です。後ろから見てL・Rの並びにして配線ミスを防止しています。

白いケーブルは、音質で定評の高い立井マイクロホンケーブルから芯線を取り出したものです。バランスの入力および出力に捩って使っています。

【基板図】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_9.jpg

赤いジャンパー線は8本程と少ないので、この基板には片面感光基板を使っています。
右側の上下中央に見えるコンデンサが、HOT出力からのカップリングコンデンサで先に記したRCA端子からアンバランス出力を出しています。

【回路図・EAGLE】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_7.jpg

【回路図・LTSpice】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_6.jpg

LTSpiceで回路定数を決めたり、最終的な歪率をシミュレートするために使っています。
私の歪率計測機器はバランス出力の計測ができないので、これが頼りになります。
画面に見えるSpice Directiveの左は、一定レベルのSin波を入力させ出力波形を描くもので、主に各部の電圧や電流の状態を見ながら回路定数を決めていくときに使います。
右側の
Spice Directiveは、定数がFixした回路に対して、入力電圧をパラメータにして出力波形の歪率と出力を計算させるものです。

【LTSpiceによる計算結果】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_8.jpg

1Vp-p入力で2.75Vrmsの出力が出ます。75Ω負荷抵抗で計算させていますので、出力としては、2.75 x 2.75 ÷ 75 = 0.1008 w ですので、約100mWの出力で、その時の歪率は0.018%THDということになります。
ヘッドホーンで100mW出力はまずありえない轟音ですので、通常使うと思える最大出力の16mWでの歪率は、0.0017%THDと一桁少ない歪率でした。

回路の説明や基板製作の注意点などは、2作目であるこちらの記事に書きましたので、本3作目になるこの記事ではケースの加工手順に少し詳しく記載しようと思います(2作目でも少しは記載してますが、写真がありませんでした)

【基本的な加工ツール】
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_18.jpg

2作目にも載せたツールですが、右が1mmドリルのハンドツール。穴あけ位置をマーキングしたり、1mm程度の薄いアルミ板位なら手で穴を開ける際に使います。

右から2つ目がφ4.5、6、8、10、12のステップドリルです。今回の場合はスイッチの取付穴(約6mm)、ボリューム取付穴(約8mm)、RCA端子(約10mm)、DCジャック&ヒューズホルダ(約12mm)はこれを使います。

同3つ目がホールドリルです。私が持っているのはφ18、19、20、21、22の5種です。XLR端子などの大きな穴開けに使います。

この他にφ1.5~6.5mmまで0.5mmピッチのドリルセット、加工用の電動ハンドドリルです。

【ケーズ穴加工手順】
1.CAD図を使って加工位置をマーキング
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_10.jpg

JW CADで1:1の端子配置図を作って印刷します。タカチ製ケースを使っていますので、ケースのDXFデータをダウンロードし、その上に端子図を配置します。上の図はケース背面の印刷を貼り付けて加工しているもので、加工位置をφ1mmのハンドドリルでマーキング後に、電動ドリルでφ1mmの下穴加工をしているところです。
手間はかかりますが、こうしておけばφ1mm穴が次の加工の案内になるので、加工位置ズレを起こすことが殆どありません。

またCADを使って部品配置を行うもう一つの目的は、部品相互の干渉をチェックすることにあります。

HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_19.jpg

2.下穴加工が終わりました
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_11.jpg

φ1mm穴加工後に、その位置にφ2mmドリルで下穴サイズを大きくしています。φ1mm穴加工は1か所に30秒ほど掛かりますが、φ2mm加工は下穴があるので数秒で終わります。

3.φ2mmの下穴加工が終わったところです
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_12.jpg

この段階になればCADの下図は不要です。外すと青い保護シールが現れます。

4.XLR端子などの3mmビス止め穴をφ3.2mmドリルで加工します
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_13.jpg

LED穴だけはφ3mmドリルで加工します。
この後は大きな穴サイズになるので、青い保護シールは剥がします(シールと部材の隙間に切り粉が入る)。表面に傷を付けないように慎重な加工が必要です。

5.大きな穴の加工
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_14.jpg

XLR端子などの大きな穴はホールドリルで加工します。

HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_15.jpg

中心にセンター穴加工ドリル、ガイドドリルが付いており、2mm幅程度のカッターが付いています。

HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_16.jpg

こんな感じで加工されていきます。ハンド式電動ドリルでも十分に加工できます。トルクの高いドライバー兼用電動ドリルがお勧めです。

6.加工が完了しました
HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_17.jpg

穴あけ後のバリ取りや少々のサイズアップには加工ツールで示した左端の工具を使います。これはHOZAN製のK-35というバリ取りツールなのですが、切れ味が素晴らしいのと、斜め部分でコーナーのバリ取り、先端のストレート部分で穴のサイズアップ加工ができます。
XLRコネクタ加工のホールドリルがφ22で、XLRコネクタがφ23だったのですが、このツールでサイズアップ加工ができました。また今回使ったXLR3コネクタは周囲に凸がある形状だったので、ヤスリを使って部分的な加工をしています。

以上の手順で加工すれば、3mm肉厚のアルミ板でも綺麗に加工ができます。

使用したアルミケースは、タカチOD49-20-23(高さ49mm、幅230mm、奥行き200mm)です。
このケースの使い方は幅方向と奥行き方向が私とは逆に使うような想定で、1.5mm厚さの板部分に部品を取り付けるようなのだが、フラット面が前後にある方が見栄えが良いので、あえて板厚が厚い部分にコネクタ加工をしています。


以上、今回3作目のバランス型DCヘッドホン&ライン・アンプでしたが、ケースの加工手順を少し詳しく記載しました。

それにしてもバランス型ヘッドホンアンプの音は、分解能・定置・彫りの深さなど素晴らしいものがあるのは確かです。

「紺屋の白袴」という例えがあります。私の場合、こんなスケールのバランス型ヘッドホンアンプは使えないのですが、バランス型の音の素晴らしさには敵わず、下図の自作アンプを愛用しています。

HPA_kane_BAL_DC_HeadLINE_20.jpg

私の工作台に置かれたバランス型ヘッドホンアンプです。NJU7043Dというオペアンプで作ったバランス型ヘッドホンアンプです。単三電池2本で100時間以上動作すると思われます。久しく電池交換してませんがずっと動いています。
深夜にYoutubeを見るときでも使ってます。

作例は、こちらこちら、そしてこちらです。頒布した時の記事にまとめがあります。

バランス型アンプにどっぷりと浸かっていますね。




ArduinoでMP3再生(DFPlayer mini もどき)

DFPlayer mini という、SDカード収録のMP3楽曲を再生する小さな基板が売られている。
いろんなところで売っているようだが、日本国内販売の並行輸入品だとこちらで400円、秋月でも売られているようだが、1050円でちょっとお高いようです。私は1個目を中国系バイヤーから直接買いましたが300円しなかったです。

そしてArduinoに組み合わせて作ったのがこちらです。
Arduino_DFPlayer1.jpg

Arduino_DFPlayer2.jpg

でも、よく見てみると、向こう側に単体であるのがDFPlayer mini なのですが、組付けてあるものには、MP3-TF-16Pと印字されています。そうなんです、DFPlayer miniの互換品です。

最初に使ったDFPlayer mini は、どうも不動品だったらしく(OH! 中国品質?)、Arduinoと組み合わせてもウンともスントも動作しませんでした。シリアル信号をアナライザでチェック中に、シリアルラインをショートさせ通信用ICを飛ばしてしまいました。

そこで、このAmazon出品店で購入したのですが、掲載写真はDFPlayer mini とありましたが、届いたのは互換品でした。
使っているチップはDFPlayer miniが、YX5200-24SS、MP3-TF-16Pが、MH2024K-24SSです。これらは皆KT403Aの互換チップなのでしょうかね?

このDFPlayer mini もどきも単体でも動くのですが(念のため、単体でも動作チェックしました)、Arduino NANO互換品が余っていたので、ユニバーサル基板でボリュームスイッチ等も付けて組み合わせてみました。

楽曲演奏順を送ったり戻したりする外部スイッチ端子も付けましたが、まだ組み込んでありません。
今のところは、BUSY端子がHIGHになったらArduinoから、mp3_Next()コマンドを送ってSDカードに収録している全ての楽曲を順に演奏させてみました。
ArduinoからDFPlayer mini にシリアル接続でコントロールする方法は、かなり多くの方々が記事にしているので割愛します。

DFPlayer mini 内蔵のアンプで直接スピーカーを駆動する場合は、ArduinoのUSB経由からの5Vでは音が割れるなどの問題が出るらしいのですが、ライン系統からのオーディオ出力の場合はUSB電源だけでもしっかり再生できました。

このアンプからのオーディオ出力を組み合わせたのが、ぺるけさんのミニワッター真空管アンプです。
これは私が作った最初の真空管アンプになりますが、真空管を除く他の全ての部品をぺるけさんから頒布頂き、楽しみながらつくったもので、一発完動でした。
ぺるけさんのHPから写真をお借りしました。
Arduino_DFPlayer3.jpg

このミニワッター・アンプは真空管ながら、もやっとした音ではなく、かなりすっきりした明瞭感のある音なのですが、このDFPlayer miniもどきアンプの出力で聴くとかなりまろやかな感じの音がします。悪く言えば明瞭感が足りない、そんな感じです。
BGM的な使い方には向いているかもしれません。

追記:
最近はラジコを聴くのにもっぱらこのぺるけさんのミニワッターアンプを使うのですが、6畳の部屋で使うのにちょうど良いパワーなのと、とんがり感の無い適度な明瞭感と、低域もかなり良く出る感じがします。

また、低域が良く出るのはこのスピーカ・特に右の、音工房・Z701modena_BHBSminiも寄与してますね。
8cmシングルコーンSPながら素晴らしい音がします。
mySPsystem_2.jpg

音工房さんが仕上げるとこんな品質です。左・正面、右・裏面、ここにバスレフがあります。
Z701modena-BHBSmini.jpg




今回は DFPlayer mini で遊んでみた でした。




据置き型バランスDCヘッドホン(ライン)アンプの再製作

この5月に作った同じタイトルのバランス型DCヘッドホンアンプなのですが、性能というか音の素晴らしさで、是非ラインアンプとして2台増設したいというご要望が出ました。

【2台を前後向きに並べた外観・レタリング前】
HPA_kane_DC_BAL_No2_1.jpg

2台を同時に製作したので加工の作業量が凄かったです。
アンプ基板には1枚当たり約140個の穴加工が必要です。0.8mmドリルでの加工なのと、穴位置が少しでもズレると基板パターンから外れるので気を使います。
集中して作業をしないと位置合わせの感覚が狂うので、一気に加工を行いましたが半日かかりました。

【外観・前側】
HPA_kane_DC_BAL_No2_5.jpg

前作から変わったのはバランス出力のXLR5メス端子が2個から1個になりました。
前作はバランス型ヘッドホンアンプ用途だったので端子を2個並列に設置しましたが、今回はラインアンプ用途なので1個です。
大型のプラスチック製ボリュームノブは、4連ボリュームと同じ三栄電波ドットコムから入手できます。

【外観・後側】
HPA_kane_DC_BAL_No2_6.jpg

左からバランス入力のXLR3コネクタ、バランス/アンバランス入力切換スイッチ、アンバランス入力のRCAコネクタ、2Aヒューズホルダ、DC入力コネクタの順に並びます。
前作ではアンバランス出力も設けましたが今回は廃止です。

【内部の配置】
HPA_kane_DC_BAL_No2_2.jpg

ケース内部への基板配置は、左下にOPアンプでセンター電圧を合わせる機能を持ったトランジスタを使ったレールスプリッタ電源回路です。左右にバランス型DCアンプ基板を配置してます。LRを間違えないように後ろ側から見てLRを配置してます。
尚、やや太く見えるネジった白い線は入力信号線です。マイク用コードとして定評の高い立井マイクコードの芯線を使って配線しています。

【ケースへの端子配置】
HPA_kane_DC_BAL_No2_12.jpg

コネクタ配置はケース図面をダウンロードし、JW-CADで原寸図を印刷して加工位置をマーキングします。
こうすれば手早く正確に加工位置が決められます。

使用したアルミケースは、タカチOD49-20-23(高さ49mm、幅230mm、奥行き200mm)です。
このケースの使い方はタカチの製品ページ写真(下図)のように、幅方向と奥行き方向が私とは逆に使うような想定なのだが、フラット面が前後にある方が見栄えが良いので、あえて板厚が厚い部分にコネクタ加工をしています。
HPA_kane_DC_BAL_No2_15.jpg

【加工ツール】
HPA_kane_DC_BAL_No2_14.jpg

私が使っている加工ツールを使ったケース加工方法を紹介します。

一番右にあるφ1mmドリルで先に示した加工位置にマーキングします。その後、このφ1mmドリルを電動ドリルに付け替えて穴開けを行います。面倒でも必ず1mm穴を開けてから大きな穴加工に移ります。こうすれば穴位置がずれることはほぼありません。

次にφ4、φ6、φ8、φ10、φ12のステップドリル(右から2個目)で加工をします。
私が使っている部品では、スイッチ穴はφ6、RCA穴はφ10、DCジャックやヒューズホルダはφ12です。
(固定ネジ穴はφ3.5、LED穴はφ3.0のドリルを使います)

XLR端子の穴は大きいので右から3個目のホルソーを使います。加工には少々時間がかかりますが、電動ドリル(高トルク型)で4mm板厚のアルミでも加工が可能です。

穴あけ後のバリ取りや少々のサイズアップには左端の工具を使います。これはHOZAN製のK-35というバリ取りツールなのですが、切れ味が素晴らしいのと、斜め部分でコーナーのバリ取り、先端のストレート部分で穴のサイズアップ加工ができます。
XLRコネクタ加工のホルソーがφ22で、XLRコネクタがφ23だったのですが、このツールでサイズアップ加工ができました。

【回路図】
HPA_kane_DC_BAL_No2_13.jpg

前作と基本的に変更ありません。
細かいことですが、2段目差動増幅からドライバー段に繋がる負荷抵抗が手持ち部品の関係で620Ωから680Ωになったのと、カレントミラー定電流回路に使っているFET、2SK30AのIdssが2mAから1.8mAになるので、差動増幅2SK170BL直下のカレントミラー抵抗を110Ωから100Ωに変更しました。
シミュレーションでは2SK30A直下の抵抗(実回路では0-500Ωの可変抵抗)値が180Ωでアイドル電流が15mAになるのですが、実際作ってみると、可変抵抗値は200~220Ω程度でアイドル電流が15mA程度になりました。

【バランス/アンバランス入力の切換回路】
HPA_kane_BAL_DC_4_18.jpg

前作と全く同じですが掲載しておきます。

【アンプ基板図】
HPA_kane_DC_BAL_No2_16.jpg

部品を実装した基板図です。
青の線が基板パターン線です。片面基板なので赤が部品面のジャンパー線です。
pdfの実パターン基板図も掲載しておきます。HPA_kane_BAL_DC_4_2_brd.pdf です。

【製作に当たる留意事項】
・基板図には終段トランジスタが2SA1428になっていますが、私が実際に使ったのは2SA1358Yでした。
 ここにはコレクタ損失が1000mW以上程度のものを使ってください。上下のhFE差は20以内をメドにしてください。
・初段差動増幅の2SK170BLはVgsで選別しています。Vgs -0.130 ~ -0.300V内から偏差±0.004Vのものをペアとします。
・定電流用2SK30AのIdssが1.8 ~ 2.0mAのものを選びます。
・第2差動増幅の2SA1015、及びドライバー段上下の2SC1815はhFE偏差が7以内のものをペアとして使います。
・500Ωの可変抵抗はボリューム位置を右一杯にしておいてください。
 電源が正常に入ってから10Ω抵抗両端電圧を測りながら徐々に左に回していくと、0mVから急に上がります。
 適正値はアイドル電流15mAの両端電圧150mVです。±50mV程度が調整範囲です。
・100Ωの可変抵抗はボリュームを中央にしておいてください。
 ボリュームをゼロにした状態で、バランス出力端子間DC電圧が 0±5mVになるように調整します。

【製作後記】
5月の前作以来、3か月ぶりに本器の音を堪能しました。
前作では様々なトラブル(と言っても私の失敗)のために試聴時間が十分取れなかったのですが、
今回は調整を兼ねてかなりの時間、音楽を楽しまさせてもらいました。
バランス型特有の音の分解能と定位性の優れた音ですが、かなり締まった低域の音感がハッとさせます。
十分なパワーがあるので、音量を上げて行っても音割れ等の破綻がありません。




プロフィール

haiga

Author:haiga
私のブログへようこそ!
電気オンチが始めた自作オーディオです
2010/3/17 電子工作をプラスしました。

自作オーディオの楽しみ共有のため、私が作ったパーツ提供をしてます。質問や要望を遠慮なくコメント欄に書き込んでください。

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