ぺるけ式FET差動ヘッドホンアンプmini版のトライ(その3:試作と改良)

LTSpiceでの検討結果に基付いて試作基板を作りました。

【試作基板上面】
PE_HPA_mini_board2
手前に差動増幅のFET(使用後に再使用できるようにソケットを使ってます)、後ろ側に終段Tr(これもソケット)、更に後ろがカップリングコンデンサと電源コンデンサです。
右に見えるのがDC-DCコンバータ(ストロベリーリナックス、LM2735)、出力6.5Vセット

【試作基板裏面】
PE_HPA_mini_board2_2
手前右方が定電流用のチップTr、上方がダイヤモンド・バッファ初段のチップ抵抗とチップTrです。左下は負電圧生成用のチップダイオードです。思っていた程の電圧に下がらなかったので、ジャンパーで2個から1個に減らしてます(理由と効能は後述)

【歪率、チューニングを含む】
PE_HPA_mini_THD2
黄色がLTSpice等で推定した歪率(その2記事を参照)であるが、その回路定数で作った試作基板の結果が茶色である。何と!全域が大きくパワー不足である。

色々と調べて、トライしてみました。

1.チップダイオードを使い、負電圧を-1.1Vと見込んでいたのであるが、
  -1.5Vと通常のダイオードと変わりなかった。
  ここで0.4Vもプラス側電圧をマイナスさせている。これが悪化の主原因。

  LTSpiceでは-0.75負電圧では歪率が悪かったのであるが、実機では中域が良くなる。

2.LTSpiceではアイドル電流を上げると歪率が下がった。
  試すと、アイドル電流が増えるとプラス側電圧が減って相殺される。
  DC-DCコンバータの特性によるようだ。
  電流を増やすと電池の消耗が増えるので止めた。

  逆にアイドル電流を減らすと
(プラス側電圧が増え)歪率が下がる。

上記の水色グラフは「1.のダイオード1個化+2.アイドル電流減」の結果です。
同上の青色グラフは「1.のダイオード1個化」の結果です。

この2者は大同小異であるが、あまりアイドル電流を減らすと低域の迫力が減るので
ダイオード1個化で改良をFixしましょう。
歪率1%で0.8Vrms/75Ω=約9mWの出力です。目標の半分ですが妥協しましょう。
(リチウム・イオン電池でどれくらいになるか期待しましょう)

【参考:歪率測定のWaveSpectra画面】

PE_HPA_mini_FFT
この画面でのTHD_Nは0.0463%ですが、私の測定系の歪が0.035%程度あるので、これを差し引いて結果(上のグラフ)を表示しています。

【回路図】
PE_HPA_mini_sch2

前出回路とほぼ同じです。ダイオードが1個になりました。

【基板図】
PE_HPA_mini_brd2
だいぶスッキリした配置になりました。このコンパクト配置で行けるでしょう。

【使用電力】
アルカリ単三乾電池2本を直列の3V~2.4Vで使用することを前提にしています。
DC-DCコンバータは電池が2.4Vまで下がっても6.5Vの出力をほぼ維持します。
3V時の電流は約80mAですので、2000mAhのアルカリ電池の寿命は単純計算で25時間
程度になります。

これを3.6Vのリチウム・イオン電池900mAに交換してダイレクトに駆動すると、
電流が40mAなので約23時間とほぼ同じになるようです。


【音感】
ぺるけ式ヘッドホンアンプの特徴である、分解能が高く、定位が素晴らしい音がします。
これは初段FET差動によるものでしょう。
拙作のバイポーラTrを差動に使っているヘッドホンアンプに比較すると、高域がキリリとする感じの音に特徴があります。






テーマ : 電子工作・電気関係工作
ジャンル : 趣味・実用

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

haiga

Author:haiga
私のブログへようこそ!
電気オンチが始めた自作オーディオです
2010/3/17 電子工作をプラスしました。

自作オーディオの楽しみ共有のため、私が作ったパーツ提供をしてます。質問や要望を遠慮なくコメント欄に書き込んでください。

FC2カウンター
その日1回目にアクセスいただいた方の総カウントです
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード