2Win 差動式 バランス型 DCヘッドフォンアンプの検討(追記あり)

小生のヘッドホンアンプ・オリジナルの 「2Win差動バランス型HPA」は、その楽曲解像度や定位、そして出力パフォーマンスにとても優れたものがあると自負するものであるが、以下の不満、懸念があった。

1.入力にカップリング・コンデンサがあり、この回路本来の音色が出ているのかが疑問
2.終段Trの2SA1428、2SC3668がディスコン且つ相互のhFE乖離が大きい

そこで、金田式もどきDC HPA の画期的な音質パフォーマンス、2匹目の柳のドジョウを狙い、回路リファインを考えてます。

入力カップリング廃止の再シミュレート(多分外せるはず)
終段Trを Dual Tr BC846、BCM856に換装した場合のパフォーマンスと音色の確認
利便性を考慮し、アンバランス出力の併設

そんなことを、つらつら考えていましたが、いよいよ行動開始です。

【LTSpiceでシミュレーション】

HPA_v7_BAL_1_sch.jpg

パッと見の回路はHPA v6-2 バランス型と変わりません。

シミュレーション的に、BC846の代わりに2SA1015、2SA1428、BCM856の代わりに2SC1815、2SC3668を使っています。
HPA v6-2 バランス型 から変わったのは

・入力カップリングコンデンサの除去
・入力および負帰還抵抗の高インピーダンス化(1.8k、5.1k→27k、68k)
・バランス回路の電荷排出抵抗を大きくした(150Ω→1k)

【シミュレーション結果】

HPA_v7_BAL_2_ltc.jpg

波形振幅の小さいのが入力信号(±0.5Vp-p)
その上の波形が、アンバランス出力信号(約±0.65Vp-p)。 DCバランスはR5抵抗を半固定にして調整します。
一番上が、バランス出力信号(約±1.1Vp-p)

バランス型の出力は約50mW(歪率1%以下)もあります。ヘッドホン・アンプとして超十分なレベルと思います。
(難なく成功したかのように記載してますが、実は十数回も回路リファインしてます)

さて、音感の確認をするためには実回路を組む必要があります。LTSpice回路をEAGLEで試作基板化します。

HPA_v7_BAL_4_brd.jpg

横75mm×縦100mmのサンハヤト汎用基板上に配置しました。上下ステレオ配置です。
SOT23のDualトランジスタ12個を、この基板に直接ハンダ付けするのは難儀なので、6P変換基板を使います。

はい、本日はここまでです。 結果に請うご期待ください。

(音が化けろ、化けろ と念じながら・・・)

------- 2015/7/4 追記 --------
試作基板を作りました。上の図とは上下逆の裏表です。

HPA_v7_BAL_5_brd.jpg

【BC846のfFE選別】
HPA_v7_BAL_6_BC846.jpg

これまでと同じですが、NPN・DualトランジスタBC846DSはhFEが280~320程度のものと、330以上の物が混在しているので、前者のhFEの範囲で値が揃ったものを使うように選別しています。

【hFE選別器のDualトランジスタを載せる治具】
HPA_v7_BAL_7_hFE.jpg

このトランジスタはSOT23系6ピンで足ピッチが0.95mmとかなり小さいです。プリント・パターンを作り、その周囲に白いビニールテープでトランジスタを載せる枠を貼っています。トランジスタがうまく載っているかの確認が裸眼では困難なので実体顕微鏡の上での作業になります。

【実体基板の構想】
HPA_v7_BAL_8_brd.jpg

大分気が早いのですが、アンバランスとバランス両方のコネクタが実装できないかを検討してます。左右上下で配置を検討すれば、何とか2つ置けないか腐心してます。
これがダメのようだったら、スイッチ用CMOSを上の方に移動し、アンバランスコネクタを右横に出すのが良さそうな気もします。

------ 2015/ 7/ 5 追記 ------

試作基板を作って音出しを行いました。
HPA_v7_BAL_9.jpg

しかし、守備はNGでした。音になりません。

・・・捕らぬ狸の皮算用 とはよく言ったもので、この回路もそれの類かもしれません。

ほんのチョットしたhFE差(アンバランス)があると、この回路は成立しないようです。
大きなDCが出ます。音にもなりません。また何故か、予定した増幅率もその通りになりません。

これはダメ回路回路かもしれないという予感があります。

少しカッカと熱を帯びた頭を冷ますようです。

---------- 2015/ 7/ 21 追記 ------------

不具合の原因が判明しました。アイドル電流を流しているFET_2SK208の電流 Idss のレベルが低すぎたのです。
使っている定電流回路は、2Win差動のアンバランス型や、DCではない前作のバランス型で実績のある仕様だったのですが、何故かアイドル電流がしっかり流れる定電流値になってなかったのです。

そこで、この定電流回路を少し改良し、Idssが0.85~1.15mAにバラツクFET_2SK208のいずれでも使えるように、半固定抵抗で調整できる回路に変更しました。

【変更後の定電流回路】
HPA_v7_BAL_11.jpg

R7を120Ωから82Ωに変更し、同じFET定電流でも差動回路に流れる電流を約1.5倍にしました。
FET J1(2SK208)のG,S間に半固定抵抗500Ωを入れて定電流値を可変できるようにしました。

【改造した試作テスト回路】
HPA_v7_BAL_10.jpg

基板裏面にあった2SK208を外し別基板に半固定抵抗を並べて置きました。これで差動回路の定電流値(-> 終段Trのアイドル電流)が、2Sk208の細かなIdss選別をしなくとも、半固定抵抗で微調整できます。

鳴らしてみると低音がかなり効いた音がします。ちょっとびっくりした程のレベルです。

・・・気を良くして、バランスtoアンバランス変換アンプを通して歪率計測を行いました。・・・・ところがNGです。
何故か、かなり大きな歪率です。予定していた100倍を超えます。 何ということでしょうか!
歪んだ低音を聴かされていたということになります。

・・・原因が推測できません。波形を見たいのですが、バランス回路にアンバランス計測器を接触させると全体バランスが崩れてどーにもなりません。よって原因探査の波形計測もできません。

あーあー状態です。 ハンダミスは5回もチェックして問題ありません。

LTSpiceシミュレーションでは全く問題が無いのですが、hFEが200程度と低いトランジスタで計算してます。
実際使っているのはhFE300くらいのレベルですので、どこかで局所的発振をしているのかもしれません。







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