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金田式ベースのDCヘッドホンアンプ:定電流回路で音は変わる?

10月から検討していた、「金田式もどきベースの 低電圧 バランス型 DCヘッドホンアンプ」なのであるが、

1.いろいろとの試行錯誤の結果、やはり、基本回路部分の歪率がBADな低電圧はNOという結論に達しました。

2.バランス型にする必要性はあるのか?・・・・・ 今のアンバランス・パフォーマンスで十分です。

そんな訳で、「金田式もどきDCヘッドホンアンプ」の存続決定です。


こんなことを思いながら、試作したバランス型基板での音楽を聴いていたのですが・・・  
バランスではなく、アンバランス型にしてみたら、何か、ダイナミックさに欠ける・・・ 気がする・・・!
えーー!何で? だったら、結論2.がどこかに吹っ飛びます。


【金田式ベースの低電圧バランス型DC HPA 試作基板】

HPA_kane_DC_LCase_4.jpg

この基板、バランス型にした以外に、実は定電流回路を

・金田式:J-FET1個と抵抗によるもの。調整がピーキー   から
・本器 :J-FETと抵抗、及びカレントミラー回路による定電流回路。調整が穏やか  に変更してます。

まさか、このせいで音のダイナミックさが無くなってしまったのか?
まさか、まさかと思うのですが、心配になったら確認しないと黙っていられない性分です。

HPA_kane_DC_LCase_2.jpg

並んでいるのは、左から、試作のバランス/アンバランス切換型の金田式もどきDCヘッドホンアンプ
(カレントミラー定電流)

真ん中が、金田式もどきDCヘッドホンアンプ・オリジナル
右が、真ん中のものを、定電流をカレントミラーに換装したものです。

作るにはなかなか手間がかかりました。
Li-ion電池の保護や充電回路は付けてないのですが、夜分だけですが2日もかかってます。

でも、音質確認はあっというまでした。 

定電流回路をカレントミラーに変えてもダイナミックな音感は不変でした。
すなわち、しっかりとした基板で作った完成品では問題なくダイナミックな音が保証できます。


でも、何故試作モックアップ基板ではあんな大人しい音質になったのでしょうか。バランス型でばかり音を聴いていたので、最近まで判りませんでしたね。きっと、トランジスタ類を変換基板に載せているので、回路長が長くなったのが効いているのでしょうかね。謎です。


こんなに音質・音感に気を使っているには理由があります。
ダイナミックな音がする金田式もどきは非常に好評で、70台近い台数を作って頂きました。
非常に好評だったのですが、唯一の問題・弱点はアイドル電流調整がピーキーで安定性に欠けることです。これはこのタイプの定電流回路を使っている金田式アンプの弱点と思われます。

よって、作って頂いた皆さんには苦労をおかけしたと思います。
カレントミラータイプの定電流回路に変更することで、アイドル電流の調整が容易で且つ経時変化が少ないアンプになると期待しています。


この問題を払拭した上で、新たなヘッドホンアンプは、「アルミケースに収納する」ことです。(下図はタカチ MXAアルミケース)
HPA_kane_DC_LCase_6.jpg  HPA_kane_DC_LCase_5.jpg

このモバイルケースに入れれば、外部からの電気的ノイズの低減にもなります。デザイン性がGoodです。
これに、デザインした透明シールを貼れば、更にドレスアップができる筈です・

【これに収納するHPA基板図】
HPA_kane_DC_LCase_1.jpg

アルミケースが 82x94mm なので、基板も 72x88mm と大きくなり、Li-ion電池も基板上に置けます。

入力・出力・負帰還に使っているオーディオ抵抗の足曲げカーブも緩やかにできます。
電源コンデンサも2個から4個に増え、この図からは判りませんがコンデンサ長も11mmから14mmまでサイズアップが可能になります。

今、最も関心があることは、「アルミパネルのデザイン印刷」です。
ケースメーカーに依頼すればOKなのですが、それなりの高額加工費が発生します。
どうにか自分でできないものかと腐心してます。




金田式ベースの低電圧バランス型DCヘッドホンアンプ(検討)

役目を終えた 2Win差動式低電圧バランス型DC HPA テスト基板から、変換基板に貼り付けた Dual トランジスタ類が取り外されています。

HPA_kane_DC_BAL_1.jpg

取り外した Dual トランジスタ類は別のテスト基板に載せられています。
実は当初からこれも作りたかったので、取り外し可能にしておいたのです。

HPA_kane_DC_BAL_2.jpg

基板の左上側に黒いトランジスタが2個ずつ載っています。2SK170BL FET なんです。
多量に買い込んでおいた 2SK170BL を使おうという考えです。

駆動する電池は右側、単三電池2個の低電圧バージョンです。

はい、金田式もどき DC HPA回路をベースした、低電圧バージョン・バランス型ヘッドホンアンプです。

LTSpice回路図はこちらです。
HPA_kane_DC_BAL_5.jpg

この回路構成は一朝一夕に生まれたものではなく、実は2012年3月のHPA v4に端を発しています。
この記事を読まれれば判りますが、金田式の特徴である初段FET差動と終段同極性増幅回路を考えています。

低電圧なので初段FETは断念し、2段目から終段に繋がる部分を、「インバーテッド・ダーリントン接続見做し回路」を使っています。
よって上図の回路は、断念していた初段FET増幅回路を低電圧バージョンに持ち込んだものなのです。

昨今LTSPiceの結果を見て、やってみようという気になったのです。

LTSPiceの動作波形です。バランス出力ができてます。

HPA_kane_DC_BAL_6.jpg

ここでFETをよくご存じの方からは当然の疑問がでます。

「1.5V程度の電圧ではFETは正常動作しないでしょう」 とね。

そうなんです。実は私も最大の心配事がそれでした。

ここに示すのは2SK170のVDS (ドレイン-ソース間電圧)特性です。

HPA_kane_DC_BAL_7.jpg

3V近傍 (緑線) から直線領域になるので、それ以上の領域が作動推奨範囲です。
私が使おうとしている1.5V (実際には1.2V程度以下) は全くの曲線エリアです。これではリニアな増幅ができません。

FET差動ヘッドホンアンプで傑作を作られているぺるけさんのブログ記事でのロードラインでも

HPA_kane_DC_BAL_8.jpg
このように3V以上をお使いなので (青線)、私が考えている電池電圧でのロードライン(左下隅の赤線領域)は全くお話にならない領域になることは必定なのです。

しかし、何と、先のLTSPiceでの歪率計算結果は、0.077%程度 (入力0.5Vp-p、出力1.0Vp-p、75Ω負荷) です。
実際に作ってみた基板でも同様出力点で 0.08% 歪率でしたので結果を再現しています。

しかし、どうしてこんな結果オーライ特性が出るのでしょうか。LTSPiceの波形と出力でチェックしてみました。

【電池電圧 5.6V = FETロードライン 4V 近傍での特性】
ぺるけさんのFET差動増幅のロードライン近くになるように電池電圧を合わせてシミュレーションしてみます。

これはFETのVds電圧(緑、差動領域3.7-4.2V)と、バランス出力(赤)です。
HPA_kane_DC_BAL_9_40V.jpg

Vds間電圧特性はキレイなSin波です。

これはバランス出力の片側(out1)、片側(out2)出力です。
HPA_kane_DC_BAL_11_40V2.jpg

これもキレイなSin波です。

【電池電圧1.5V での特性】
同様にVds特性(緑)です。
HPA_kane_DC_BAL_10_15V.jpg

ロードラインは、上側1.3V-下側0.9V ですが、大分歪んでいます。でもバランス出力(赤)はかなりキレイなSin波です。

同様に、out1、out2出力とバランス出力です
HPA_kane_DC_BAL_12_15V2.jpg

out1,out2はSin波とはとても言えませんが、「位相が180度ずれた相似形」です。

バランス型の特性である相互出力が補間することで、結果的に歪率が良くなっている という解釈です。
即ち、バランス型なので成し得た結果と言えます。

こうなってくると、更にFETペア特性が重要になってきますね。VgsやIdssで合わせていますが、同一ロットも必須条件として考える必要があるでしょう。

【出音】

こんなイレギュラーなアンプですが、
最大の目的は、「金田式(とは既に言えないかな)系列の音」 がするのかという確認なのです。
・・・ほぼ一晩YouTubeでエージング後の再試聴です。電池電圧は1.4Vに下がってます。

金田式に近いメリハリのある出音です。パンチがありキラメキ感があります。
ゆったりとした朝には元気になる音、まったりとした夜には妖艶なキラキラ音 といった感じです。

長時間駆動(下記)できるので電池ライフを気にせず、自宅での音楽鑑賞にも十分使えるのではないでしょうか。

【回路図・片側】
HPA_kane_DC_BAL_3.jpg

定電流調整抵抗R107の82Ωは大きい方向に変わる可能性があります。

アイドル電流を半分5mA程度にしたバッテリー消費電流は20mA程度です。これならば電池ライフは100時間近くになります。
規定の10mA流しても電池ライフが50時間もありそうなので Good と思います。

【基板】
HPA_kane_DC_BAL_4.jpg

電源コンデンサ1つを左に配置し、バランスコネクタ位置を大きく開けました。

バランス型を一般の方はあまり作らないので小ロットで準備しようかと考えてます。

---------  2015/10/27 追記  ----------
基板を発注すべく準備をしていたが、スカスカ状態のバランスコネクタ取り付けエリアを見ていて思いつきました。

せっかくの金田式もどき構成のバランス型HPAなのであるのだから、単三乾電池の低電圧だけではなく Li-ion電池も搭載できればどうだろうか、という欲が出ました。

しかし充電回路やUSBコネクタはスペース的にとても無理なので、せめてLi-ion電池保護回路だけは付けてみました。
このHPAでは保護回路付き単三型Li-ion電池取り付けが厳しいので、最低保護回路が必要です。これが無いと過放電でLi-ion電池が壊れます。HPAで自己充電ができませんが、安価な充電器が売っていますので、それを使って頂こうと思います。

低電圧電池を使う場合は保護回路をジャンパーします。小型のスイッチを付ければ電池の交互使用も可能にできるのですが、スペース面やニーズ面を考えて止めました。

HPA_kane_DC_BAL_13.jpg

右下に青く見えているのが保護回路基板取り付け部で裏面に取り付けます。ジャンパーは表側です。
電池電圧が上がった場合でも、今の回路定数で動作するはずです。替えるのはLED用のチップ抵抗だけでOKのはずです。







2Win 差動式 低電圧バランス型 DCヘッドフォンアンプ(頒布)

再製作していた基板ができました。

HPA_v7_BAL_41.jpg

ガーバーデータ通りにできています。先の製造不良は何故起きたのか説明はありませんでした。

早速2台目の製作です。
HPA_v7_BAL_42.jpg

左側にアンバランス出力できるコネクタを設けていますが、パフォーマンスが低すぎるので使いません。
このコネクタの接点でバランスとアンバランス切り替えをしていましたが、ジャンパーでシュートさせバランス専用にします。

電源コンデンサはSTD仕様の表面実装1000uFにしてあります。もちろん1500uFのオプションにも対応します。

【本器の説明】
製作過程のブログに詳細を記載していますが、改めて本器の特徴、製作の目的・理由を示します。

・特徴
 「2Win差動」と名付けた音楽信号のプラス側、マイナス側を各々の差動増幅で増幅させる回路を有します。
 プラス、マイナスを別々に増幅するので電圧が低い本器にマッチしたものです。
 この回路をベースに更にバランス型駆動にしました。±1.5V電源なのに±2V以上のハイパワーになります。
 単三アルカリ電池またはエネループ2本で60時間超の長時間動作します。

・製作の目的、理由
 私のヘッドホンアンプ製作は電池2本で動く低電圧駆動から始まりました。これが原点でした。
 また、オペアンプに頼らず、ディスクリート回路で構成する面白さを踏襲してます(稀にOPアンプ遊びもしますが)
 当初は低電圧にマッチした回路構成が取れず苦慮しましたが、定電流回路の工夫などによって、
 FET部品定数がばらついてもアイドル電流調整が可能な回路になり、その確認の意味もあります。
 また、リチウムイオン電池のような充電回路も不要なので全体構成がシンプルになりました。

 トランジスター類が表面実装タイプしか入手が厳しい昨今なので、本器も表面実装品を使ってます。
 作り易いように当方でリフロー炉による表面実装を行って供給してます。

【回路図】 LTSpiceでの基本回路図です 再掲載
HPA_v7_BAL_11.jpg

【歪率と出力】  再掲載
HPA_v7_BAL_37.jpg

【周波数特性】  再掲載

HPA_v7_BAL_38.jpg 

【パーツリスト】
部品番号部品名型番、値個数費用
・表面実装部品付き基板 
 専用基板 14,500
・トランジスタ 
Q101,Q201
Q103,Q203
NPNデュアルTrBC846DS4実装
Q102,Q202
Q104,Q204
PNPデュアルTrBCM856DS4
Q105,Q205PNP TrBCM856DS2
Q106,Q206NPN TrBC846DS2
Q1,Q2J-FET2SK208-O (Idss選択 0.80~1.15mA)2
・コンデンサ 
C1,C2表面実装コンデンサ1000u
(EEEFK1A102P,or,EEE0JA102UP)
2260
C4,C5チップコン 20120.1u2実装
・チップ抵抗    
R001チップ抵抗 20121.5k (LED電流調整)1実装
R118,R119
R218,R219
チップ抵抗 2012150 (出力回路電荷バランス)4
R103,R105
R203,R205
チップ抵抗 2012110
(アイドル電流調整、Q1,Q2のIdssで選択)
4
R106
R206
チップ抵抗 201282
(アイドル電流調整、Q1,Q2のIdssで選択)
2
R107,R108
R109,R110
R207,R208
R209,R210
チップ抵抗 20121.5k (差動増幅 負荷抵抗)8
・入出力、負帰還 金属皮膜抵抗  
R102,R202
R117,R217
金属皮膜抵抗1/4W22k(RO抵抗、入力)4400
R111,R114
R211,R214
金属皮膜抵抗1/4W10 (RO抵抗、出力負荷)8
R115,R116
R215,R216
金属皮膜抵抗1/4W47k(RO抵抗、負帰還)4
・機構部品    
ST_JACK1φ3.5ステレオジャックAJ-1780190
VR101,VR201半固定抵抗200Ω (DC調整)2100
VR102,VR202半固定抵抗500Ω (アイドル電流調整)2100
SW2系統スイッチLINKMAN,2UD1-T1-A1-M6-R-E1200
VOL2連ボリュームA50k(またはA20k),LINKMAN、RD925G1300
 ボリュームノブ黒φ61380
LED1LED青色φ3120
 電池ケース単三1本用280
 収納ケースタカチ,GHA7-2-9DB(黒)1420

・合計(オプション含まず)  6,850

【オプション部品】
内容パーツ数量費用(円)
・出力ジャック
バランス・ジャックφ2.5  4極、MJ-0691200
φ3.5  4極、MJ-064H1100
ヒロセ・6P、HR10A-7R-6S(73)1500
・電源コンデンサ(STDに対する差額)
C1,C2導電性固体コンデンサ(OSコン)6.3V/1500uF2400
導電性固体コンデンサ(OSコン)4.0V/1000uF2200

【頒布手順】

・とりあえず10セット限定で頒布します。

・頒布は上記の部品表に準じます。
 これまでの頒布費用に比べ若干アップしてます。運営費面で苦しくなったのでそれが原因です。

 費用でくくっている単位で頒布いたしますが、
 この部品は手持ちがあるので不用、というご要望も可能です。

・自作が不得手だが聴いてみたいという方には完成品を頒布します。
 頒布費用は、11,000円です(送料含む)。

・ご希望の方は、このブログのコメント欄に匿名で記載願います(匿名でなくともOKですが)
 メルアドの記載漏れ、ミスコピーにお気をつけください。
 当方からメールで連絡いたします。

・送付は私の都合で、ヤマト宅配便コンパクトになります。
 セットでの送料は下記URLの金額-35円(持ち込み-100円、箱+65円)になります。
 http://www.kuronekoyamato.co.jp/compact/


*ご注意:頒布部品が欠品する場合もあります。既にオーダー頂いている方はお待ちいただくことになります。オーダー前の方は頒布が中止になる場合もあります。よろしくお願いいたします。

【その他】

・製作マニュアルはこちらです。







2Win 差動式 低電圧バランス型 DCヘッドフォンアンプ(完成)

基板ができてきましたが問題があります。

【基板写真】
HPA_v7_基板写真

Dualトランジスタを結ぶ配線ラインが極端に細くなってます。多分 0.15mm 程度と思われます。
またこのトランジスタのハンダ面も1サイズ程度小さいです。 0.75mm 幅だったのが 0.5mm 程しかありません。
抵抗のハンダランドも狭いです。

これが EAGLE の設計画面
HPA_v7_eagle.jpg

これはいけません。作り替えとなりました。工程ミスらしいのですが、ガーバーデーターを支給しているのに不思議です。

配線が切れたりしてはいないので、慎重にハンダ付けすればと思い、1個作ってみました。
案の定、Dual トランジスタのリフロー接着が曲がるものが発生しましたが手修正です。hFE選別して使っている BC846DS トランジスタ1個がパーです。

【完成品で特性計測】
HPA_v7_BAL_39.jpg

バランス to アンバランス変換アンプ(右)を使って特性計測を行います。
左側の赤・緑ワニ口はアンプ電源です。右側黄色のワニ口クリップは、Cold 入力を GND に落とすためのものです。これをしないと何故か盛大なノイズが発生します。先のアンプもこれが真の原因だったかもしれません。

【歪率と出力】
HPA_v7_BAL_37.jpg

ピンク破線の試作データに重ねています。思ったように低出力側のノイズレベルが下がりました。
高出力側はピッタリ同じです。

1.5Vの電池駆動なのに、2Vrms 強の出力が出るのがバランス型アンプの素晴しいところです。

【周波数特性】
HPA_v7_BAL_38.jpg
いつもながら、申し分ない特性が出てます。(私の耳では10kHz 以上は聞こえませんが・・・)

【出音】

試作基板で電池テストをやりながら散々音を聴いてきました。非常に素直な出音がこのアンプの特徴です。

一晩エージングを行った本器の音ですが、試作器の音の表面に付いていたヌメリが取れたような感じです。
改めて、エネループ電池テストをしている試作器と比べなおしました。
多分、低出力域のノイズレベルが下がったことが起因してるように思います。





2Win 差動式 低電圧バランス型 DCヘッドフォンアンプ(電池寿命の計測)

基板が出来上がるのを待って、電池寿命の計測をしようと思い、今回はフォークリフト・コントロールで使ったArduinoマイコンを用意しました。マイコン基板の上に重ねて機能が拡張できることと、ソフトが簡単に作れることがその理由です。

HPA_v7_BAL_25.jpg

左下が低電圧バランス型DC HPA 試作器です。そばに見えるアルカリ電池2本で駆動します。
計測に使うのが右側に見えるArduinoもどき(もどきが私の趣向のようです)で、上側基板に液晶とmicroSDが載ってます。
上側真ん中が、HPAの電池±電圧を全てプラス側にする変換アンプです。ノイズを嫌い電池駆動です。

【Arduinoもどきマイコン】

HPA_v7_BAL_27.jpg

電池電圧は初期1.6Vから最終1.2V程度までなのでArduinoマイコンの電圧計測をそのまま使います。
上側に3.3V動作のI2CインターフェースのLCDで、計測している経過時間と電圧を表示させます。
下側に3.3V動作のmicroSDを載せ、計測値をcsvファイルで保存します。

Arduinoの電源は5VのACアダプターから直接供給しています。長時間動作なので電池では持ちそうにないからです。
私が使っている秋月製Arduinoもどきでは外部5V駆動にするためにはリセット回路の改造が必要です。詳しくは取扱説明書に書いてありました。
LCDとmicroSD用3.3V電源は3.3Vの3端子レギュレータを載せています。

ここでのポイントは5V動作のArduinoマイコンと3.3V機器のインタフェース電圧差の変換です。

Arduinoはこれを使う先人方々が非常に多いので、自分で1から考えることが少ないです。
LCD液晶の場合はこちらのHPを参考にしました。ここで使われているのが秋月のI2Cバス双方向レベル変換ICなのですが、自作モットーの小生としては自分で用意できるものを探しました。

I2Cレベル変換で探すとこのようなページがありました。原典はNXPらしいですが、最近はNXPが推奨してないらしいです(詳しくは参照ページをご覧ください)が、手持ちのN-FETで簡単に作れるのでこれを使ってみました。プルアップ抵抗は10kです(1kでは動作しません)
写真中央に見える6P基板が2段積みにしたN-FET基板です。

参照図にプルアップ抵抗値が書いてなかったのでここで回路を描いてみました。

HPA_v7_BAL_29.jpg

SDカードを接続する記事も沢山ありますね。私が見たページはここです。
Arduino 5Vと microSD 3.3V のインタフェース電圧変換には抵抗分圧を使ってます。I2C変換に使ったFET回路も使えそうなのですが、横着して抵抗分圧のままです。

【±電圧を全てプラスに変換するアンプ】
HPA_v7_BAL_28.jpg

HPAの電池電圧はGNDに対して±なので、Arduino の電圧計測ではマイナス電圧が測れません。
これまでは電池のプラス側しか計測していなかったのですが、マイナス側電池も計測します。電池の消費による電圧バランスを確かめたかったからです。

HPA_v7_BAL_30.jpg

オペアンプは±6V程度で動作させます。電池電圧(例)はプラス側+1.6Vと0Vの差動出力+1.6V、マイナス側0Vと-1.6Vの差動出力+1.6Vがオペアンプのout端子から出ます。

HPA_v7_BAL_26.jpg

使用過程の電池電圧を示しますが、各々1.39Vでかなり良く揃っています。時間の単位は秒です(約1.7時間経過)

これを10秒ピッチで計測します。計測したデータ例です。Excelのcsvファイル読み込みです。
Excelの最大行数は古いバージョンでも約65,000行なので、70時間計測でも25,200行程度で収まります。
尚、変換アンプは単三電池で駆動しますが、オペアンプ(LM358)に流れる電流は約1.2mAなので十二分に持ちます。

HPA_v7_BAL_21.jpg

Arduinoは簡単にシリアル出力ができるので、計測中のデータをPCで表示させることもできます。

HPA_v7_BAL_24.jpg

しかし、計測途中でシリアル計測をONさせるとリセット機能が作動するので時間がゼロクリアされます。要注意です。

さて電圧計測ができましたが、こうなると電流も計測したくなってきます。
基板が到着するまでまだ数日あるので電流計測アンプも増設してみましょうか。

30mA程度の電流を1Ωの計測抵抗に流すと、差分電圧が30mV出ます。これを3Vに上げるためには100倍の増幅率です。オペアンプならば簡単に設定できます(入力抵抗10kと増幅抵抗1M)が、さてノイズは大丈夫かな?

--------- 22015/9/23 追記 ---------

【電流計測機能を追加しました】

HPA_v7_BAL_32.jpg

電圧計測用変換基板の上に電流計測用基板を載せています。

電流センサーはバッテリーからHPAに供給する端子の間に1Ωの金属皮膜抵抗を挿入してます。
電流が30mAならば30mVの両端電圧が発生します。HPAに供給する電圧が若干下がりますが、この程度ならばアンプ性能に影響はありません。
30mVの電圧をそのまま計測するのは厳しいので、オペアンプで100倍に増幅します。
上に示したオペアンプ回路図と同じ構成ですが、R5,R6,R7,R8を10k から1M に変更します。
この抵抗は小型安価なカーボン抵抗を使いましたが、100倍増幅の精度が大きく違わないように選別しました。幸い 10k は≒9.85k程度の物を選択し、1M は 980~990k 程度の物を組み合わせました。

【計測結果】
HPA_v7_BAL_33.jpg

10の桁が偶数になる時に電流値を表示するようにしました。

HPA_v7_BAL_31.jpg

アイドル電流を10mAに調整すると電池電流が30mA程度と思っていたのですが、何と40mA程度流れます。
使いかけの電池電圧で1.35V程度から計測を始めたのですが、今は1.30Vまで下がってます。
でも、2000mAh容量のアルカリイオン、エネループならば約50時間程度の電池寿命が期待できます。

------- 2015/ 9/ 25 追記 -------
【アルカリ電池のライフ計測・中間状況】
 
HPA_v7_BAL_35.jpg

当初、新品電池電圧1.55Vから電池ライフ計測を開始しました。
現在 112,450 秒 = 約 31 時間経過し、電池電圧は 1.25V 程度あります。
アイドル電流も 5~7mA 程度ありますのでまだまだ行けますね。

---------- 2015/ 9/ 26 追記 -----------
アルカリ電池のライフ計測がやっと終わりました。

【電池ライフ (アルカリ)】
HPA_v7_BAL_36.jpg

少し線が交錯していて見難いのですが、50時間の電池ライフ予想値を超え、60時間以上です。
これは単純に電池容量推測値の 2000mAh を初期電流 40mA で割った値なので、電池電圧低下と共に低下する電流によって時間延長になっています。
テストは60時間強で切り上げましたが、この時の電池電圧が 1.18V で、アイドル電流は 5mA 程度あります。未だ十分な音感で鳴ってくれてます。
実測電流から電池容量を計算すると、この時点で 1800~1900mAhです。秋月で購入した ゴールデンパワー社という中国トップメーカーの電池です。20円/個の価格ですからコストパフォーマンス最高に良いです。

この後、エネループでテストをやってみようと思います。

【電池ライフ (エネループ)】 2015/ 09/ 29 追記
HPA_v7_BAL_40.jpg

このテストは、アルカリ電池でのアイドル電流設定をそのままにしてエネループに交換した結果です。

概略、アルカリ電池と同程度の電池ライフ 60時間超です。アイドル電流は 4mA程度あるので、普通のボリュームで聴くのでしたら十分なパフォーマンスです。

エネループの特徴として、初期電圧 1.35V (充電直後は1.45V) が短時間で 0.1V 程度低下します。それによって 35mA程度あった電流も 27~29mA 程度に下がります。エネループはこの 1.25V 近辺での放電時間が長いです。
流石に 40hr を超えると電圧が 1.2V を切ると低下が始まります。
まだまだ聴ける状態でしたがここで中断してます。

---------- 追記 ---------

【 Arduino ソフトウエア 】

備忘録として Arduino ソフトを載せておきます。

小生がこれまで使ってきた PIC マイコンと比較した、Arduino の良さを列挙します。

・Config という動作環境を定義する記述が全く不要です。PIC では機種ごとにこの記述方式が異なることがあって煩雑且つ間違いを起こす根源でした。
・様々な周辺機器を制御する関数系が標準で用意されています。サンプルも標準装備されています。
・ユーザーが多いので様々な使い方がNET情報に載っています。


//----- ここから
// 変数の定義
#include <SD.h>                 // microSDを使います
#include <SPI.h>                // microSDはSPIで駆動します
#include <Wire.h>              // I2C LCD を使います
#include "skI2CLCDlib.h" // I2C LCD のコントロール用です。詳細は参照ページを

unsigned const int analogInPin0 = A0;  // Analog input pin that the potentiometer is attached to
unsigned const int analogInPin1 = A1;  // Analog input pin that the potentiometer is attached to
unsigned const int analogInPin2 = A2;  // Analog input pin that the potentiometer is attached to
unsigned const int analogInPin3 = A3;  // Analog input pin that the potentiometer is attached to
unsigned int outputValue0 = 0;       
unsigned int sensorValue0 = 0;        // value read from the pot
unsigned int outputValue1 = 0;       
unsigned int sensorValue1 = 0;        // value read from the pot
unsigned int outputValue2 = 0;       
unsigned int sensorValue2 = 0;        // value read from the pot
unsigned int outputValue3 = 0;       
unsigned int sensorValue3 = 0;        // value read from the pot
unsigned long timeMS = 0;
unsigned long count = 0;
String datastring;
String stime;
String svolt;
String sampe;
double Voltage0 = 0;
double Voltage1 = 0;
double Ampare0  = 0;
double Ampare1  = 0;

skI2CLCDlib LCD(0x3E,16) ;              // LCDのアドレス、画面カラム数16文字

// 初期化
void setup(){
  // シリアルポートを9600 bps[ビット/秒]で初期 化
  Serial.begin(9600);
  Serial.println("Initializing SD card...");
  pinMode(10, OUTPUT);
  if (!SD.begin(4)) {
    Serial.println("initialization failed!");
  }
 
  // LCDモジュールの初期化処理
  // ICON ON,コントラスト(0-63),VDD=3.3Vで使う
  LCD.Init(LCD_USE_ICON,45,LCD_VDD3V) ;       // 初期32でしたが、45位が丁度良いコントラスト

}

// 繰り返し処理
void loop(){
  char inputchar;
  char s[16];
  //アナログ電圧を読み取る
  sensorValue0 = analogRead(analogInPin0);     // +側電池電圧
  sensorValue1 = analogRead(analogInPin1);     // -側電池電圧
  sensorValue2 = analogRead(analogInPin2);     // +側電池電流
  sensorValue3 = analogRead(analogInPin3);     // -側電池電流
  //if (sensorValue > 0) {
    // map
    datastring = "";
    stime = "";
    svolt = "";
    sampe = "";
    outputValue0 = map(sensorValue0, 0, 1023, 0, 508);  // 508 は電源電圧実測値の 5.08Vを示す
    outputValue1 = map(sensorValue1, 0, 1023, 0, 508);
    outputValue2 = map(sensorValue2, 0, 1023, 0, 508);
    outputValue3 = map(sensorValue3, 0, 1023, 0, 508);
   
    Voltage0 = outputValue0 / 100.00 ;   // 電池電圧単位(V)に変換
    Voltage1 = outputValue1 / 100.00 ;
    Ampare0  = outputValue2 / 10.00 ;    // 電池電流単位(mA)に変換
    Ampare1  = outputValue3 / 10.00 ;
    stime.concat("time,");
    stime.concat(String(count,DEC));
    datastring.concat(stime);

    svolt.concat("Volt,");
    dtostrf(Voltage0, 4, 2, s);   // 電池電圧文字 #.## に変換
    svolt.concat(s);
    svolt.concat(",");
    dtostrf(Voltage1, 4, 2, s);
    svolt.concat(s);

    sampe.concat("Amp,");
    dtostrf(Ampare0, 4, 1, s);  // 電池電流文字 ##.# に変換
    sampe.concat(s);
    sampe.concat(",");
    dtostrf(Ampare1, 4, 1, s);
    sampe.concat(s);
   
    datastring.concat(",");        // ファイル書込み用文字列編集
    datastring.concat(svolt);
    datastring.concat(",");
    datastring.concat(sampe);
    datastring.concat(", OK");

    // LCD に表示
    LCD.Clear();
    LCD.SetCursor(0,0);
    char charArray1[16];
    stime.toCharArray(charArray1,16);
    LCD.Puts(charArray1);
   
    if(count % 20){    // 2桁目秒数が奇数の場合は電圧表示
      LCD.SetCursor(0,1);
      char charArray2[16];
      svolt.toCharArray(charArray2,16);   
      LCD.Puts(charArray2);
    }else{    // 偶数の場合は電流表示
      LCD.SetCursor(0,1);
      char charArray2[16];
      sampe.toCharArray(charArray2,14);
      LCD.Puts(charArray2);
    }
    // microSD に書き込みとserial に転送
    PrintToFile(datastring);
    delay(10000);           // 10 秒待って
    count = count + 10;  // カウントを10上げる
  //}
}

// Subroutine for writing data in SD card, SDカードへのデータ書き込みのためのサブルーチン
void PrintToFile(String dataIn){
  File dataFile = SD.open("datalog.csv", FILE_WRITE);  //  ファイル名を定義。
  if (dataFile) {                                      // SDカードの対象ファイルを開くことができれば
    dataFile.println(dataIn);                          // データの記入
    dataFile.close();                                  // ファイルを閉じる
    Serial.println(dataIn);                           // シリアルポートにも出力して確認。
  }else {                                              // ファイルが開けないときのエラーメッセージ
    Serial.println("error opening file");
  }
}
// ------- ここまで


さてと、完成基板を待たずに試作基板で電池寿命テストを始めますかね。






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2010/3/17 電子工作をプラスしました。

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