バッテリー式バランス型DC miniパワーアンプの製作(2作目)

この5月にも製作しましたが、バッテリードライブ式バランス型DC mini パワーアンプの再製作です。

【外観】
前作と組み合わせ、2Wayスピーカーシステムを作るとのことで、2kHzのLPF-HPFアンプとセットで作ります。

AMP_kane_DC_BAL2_2.jpg

上に載っているのがフィルターアンプ、下がバランス型DCパワーアンプです。

【フィルターアンプ】
AMP_kane_DC_BAL2_3.jpg

バランス型入・出力の2kHz LPF-HPF フィルターアンプです。

XLR5ピンオス端子から入力し、LPF,HPF毎にXLR5ピンメス端子から出力します。
Hot,Cold 毎に LPFとHPFがありますので、片チャンネルで4回路あります。(回路図は後日掲載)

低消費電流なので、電源は単三乾電池またはエネループで±4本(±4.8V~±6V)をXLR3ピンオスコネクタから給電します。

【バランス型DCアンプ内部】
AMP_kane_DC_BAL2_5.jpg

【回路図】
AMP_kane_DC_BAL_5.jpg

前作と同じ回路ですが、基板下側に配置していたジャンパー線を廃止し、2層基板パターンで作りました。よって上側の銅箔が見えています。

基本は金田式アンプなのですが、初段差動増幅の定電流回路は、オリジナルのFET+調整抵抗に対し、カレントミラー式の定電流回路にしました。ピーキーなアイドル電流調整から解放されます。(アイドル電流は50mA程度にしてあります)

初段FET差動増幅は2SK246を2SK170BLに替えてます。ドライバ段の2SC1815は2SC2240(オリジナル)になってます。

【アンプ背面】
AMP_kane_DC_BAL2_7.jpg

バランス型入力専用としたので、アンバランス入力のRCAコネクタやアンバランスとバランスを切り替えるスイッチを廃止しています。その分、横サイズが縮小できるので、アンプケースをタカチ・YM-400からYM-300にサイズダウンできました。

金田式は内部回路故障時に電流を遮断する保護回路が入ってますが、このアンプではヒューズを使っています。

【バッテリー】
AMP_kane_DC_BAL2_8.jpg

SONYのビデオカメラ用互換Li-ion電池(7.2V,6600mAh)を2個使います。予備が2セット、計3セット並んでます。
この電池端子は2.6mm程度の穴のある金具が付いているので、2.6mm真鍮ネジの先端2mm程度をペンチで少しつぶし、端子穴に差し込んでいます。
端子に線をハンダ付けするのは差し込む前に行っておきます。差し込んでからではハンダの熱で電池ケースが解けてしまいます。

【充電器】
AMP_kane_DC_BAL2_4.jpg

12VDCのACアダプタ2個使います。5W・5Ω抵抗を直列に使いバッテリに給電します。≒8V程度の電圧にドロップします。
この負荷抵抗の両端電圧をLED負荷抵抗を経由しLEDに接続します。
充電はLi-ion電池内部の保護回路によって自動的に切れます。

負荷抵抗の熱がかなりのものなので12VDCの小型ファンで冷却してます。

【アンプの歪率とパワー】
AMP_kane_DC_BAL2_1.jpg
前作のアンプと比較しています。
赤い線の本作が若干ですが良いです。8.2Ω負荷で≒5Vrms出力ですので、約3Wの出力です。


結構ハードな製作でした。

きっと嫁入り先で頑張って音楽を奏でているものと思います。





バッテリー式バランス型DC miniパワーアンプの製作

バッテリー駆動のパワーアンプは、静寂の中からスキッとした音像が現れる感じがするが、それがバランス型になればより一層強まるのではないだろうか。

というわけで製作したのがこのアンプです。

【外観】
AMP_kane_DC_BAL_0.jpg

定格7.2V リチウムイオン電池を2個使います。

AMP_kane_DC_BAL_4.jpg

入力はバランスがXLR5P(ヘッドホンアンプをラインアンプとして使う想定)、切り替えスイッチでアンバランスのRCAからも入力ができるようにしました。その場合、左上に見える4連ボリュームのCold側はGND接続します。

ベースにした回路は金田式バッテリードライブDCパワーアンプですが、バランス型にするため細かな変更をしています。

大きく異なる点はDCバランスチェック回路が無いことです。理由は、バッテリー電圧を半分にし低電圧低パワーで動作するパワーアンプは、終段トランジスタの発熱も軽微なので安定動作が見込まれるからです。
実際、歪率計測テストでサイン波入力しても、こんな小さなヒートシンクで十分です。音楽再生時は微熱があるかどうかのレベルです。

でも、大出力バッテリーを使うのでヒューズを±2系統に装着してます。

【基板】
AMP_kane_DC_BAL_6.jpg

手前の横列が初段差動増幅と定電流回路です。金田式はFETと抵抗1個の定電流回路ですが、このアンプはNPNトランジスタ2SC1815を使ったカレントミラーです。

中央部が2段目増幅部でHot、Coldの2回路あり、それがその先のドライバー段と終段に接続されます。右Hot、左Coldです。

右側にバランス入力信号ケーブルが見えます。立井マイクケーブルの芯線を取り出し、Hot と Cold を捩ってます。
黒く巻き付いているのは、RCA入力のGNDラインです。

【リチウムイオン電池の充電器】
AMP_kane_DC_BAL_1.jpg

12VDC、1Aの小型ACアダプタを2個内蔵した充電器です。電流調整に5Ω5Wの負荷抵抗を内蔵していますが、それが熱を出すので小さなファンで冷却しています。
右に見える赤LEDが充電中を示すパイロットランプです。負荷抵抗の両端電圧(充電初期で約4V)から1.5kの直列抵抗を入れてLEDを接続してます。バッテリーが規定電圧(このバッテリーは約8.6Vでした)に達すると、バッテリー内部の保護回路が動作して充電が終了しますのでLEDも消灯します。

【歪率と出力】
AMP_kane_DC_BAL_7.jpg

最小歪率は約0.02% THD-N と立派なものです。シミュレーションでは電池電圧が7.2Vなので、最大出力(歪率1%)は2W(4Vrms)だったのですが、リチウムイオン電池の実質電圧が8.5V程度あるので、約3.1W(5Vrms)になりました。

【出音】
私の所有する8cmという小口径フルレンジ・バスレフスピーカーでの音ですが、かなり低域、中域、高域とバランスの取れた出音と思います。特に女性ジャズボーカルが得意なジャンルかもしれません。キレとしっとり感が同居した音色です。

ヘッドホンアンプでは声の艶がしっかり聞こえるのは当たり前なのですが、小口径スピーカーでも同じような感覚がするのは、このアンプが初めてのような気がします。

この音質は初段FETのシャープさと、終段増幅に初めて採用した大出力用トランジスタ(2SC5949、定格200W)の特性によるものなのでしょう。
シャープな音感の中にやさしさが感じられ、珍しく聴き入ってしまいました。

【回路図】

AMP_kane_DC_BAL_5.jpg

金田さんオリジナル回路では負帰還抵抗を可変型にして音量調整してますが、このアンプでは一般のアンプと同じ、入力側にボリュームを設けています。
注) R5は回路図上、200Ω抵抗になっていますが、実際には200D5Aというサーミスタで、終段Trに貼り付けてアイドル電流の熱補償をしています。
尚、アイドル電流の初期値は50~100mA (0.22Ω保護抵抗両端電圧差で、約10~20mV) で、VR1トリマーで調整します。温まってくると最大150mA位まで上がりました。但し、歪率計測のサイン波入力時ですので、実使用時はそこまで上がらないかと思います。

【失敗談】

基板写真をよく見ますとコンデンサを取り付けるスペースと取り付け穴が見えます。
これがあると、スイッチを入れた時のチャージ電流でリチウム電池の過電流保護回路が動作します。

また、見えているコンデンサは除去前のVDD、VEE端子間を結合するコンデンサです。


このアンプ、間もなくお嫁に行きます。





USB_DAC & HPA が付いたパワーアンプ

これまで何回かUSB_DACが付いたパワーアンプを作ってきたが、このアンプを作るきっかけになった会社の友人から、私のアンプの音が気に入って、是非USB_DACが付いたアンプが欲しい方がいるという話があった。

PCM2706_USB_DAC & HPAが完成した後だったので二つ返事で引き受けたのは、去ること4ヶ月前の10月頃だった。

いやいや、嵌りました、嵌りました。

USB_DAC & HPAには何ら問題もなく製作は順調だったのですが、金田式もどきmini_Ampがどうにもこうにも挙動不審です。

ついに3ヶ月を経過した先月には、金田式もどきmini_Ampを取り外しました。これがその写真です。
統合アンプ201501_4

手前左が、金田式もどきminiAmp基板、右が元々付いていたレールスプリッタ電源の代替で用意したDC_DCコンバータ電源で、DC12VからDC12Vが出ます。これを2個使って±12V電源にしてます。
向こう側に見えるCAN_Trは2N3055が4個です。基板のコネクタに接続するのですが、今は外してあります。代わりに別のトランジスタがコネクタに直挿しされてます。終段Trが壊れたか?と疑われての代役です。

最終的にパワーアンプにはTDA1552Qが使われています。
統合アンプ201501_2

左上がPCM2706 USB DAC & HPA です。バランス構成なのでアンバランス出力してます(もったいない)
そして右側がTDA1552Q パワーアンプです。

しかし、実はこのアンプも挙動不審を呈しました。テストをしていると偶に電源LEDランプが消えるのです。
電圧降下してます・・・・・・ むむむ。

やっとのことで原因が判りました。いちばん向こう側に見えるスピーカー端子がシャシーに時々触るのです。
白い四角のプラスチック絶縁具に換装してありますが、あそこに元々付いていたプラスチックが内部で割れていたのです。
そのために端子がシャシーに触ったり離れたりしていたようでした。気が付きませんでした。

いやいやこの4ヶ月は一体なんだったのでしょうか。

【完成品の前面】
統合アンプ201501_1

【同、背面】
統合アンプ201501_3

ケースのお化粧をしてやっとのことで完成です。

エージングを兼ねて今日一日、TDA1552Qのシャープな切れの良い音でNETラジオのJAZZを聴いています。

・・・金田式もどきmini Ampの中身が一式余りました・・・。




30W+30W AB級ディスクリートパワーアンプのバランス化(製作)

昨年、この記事でバランス化を検討していたアンプを製作しました。
詳細内容は次回述べるとして、簡単に紹介します。

回路図は先の記事で示したLTSpiceと同じなので割愛します。

【ボード図】 片チャンネルの基板図です
AMP_Xw_BAL_6.jpg

少々詰め込み過ぎですが、多くの電流が流れるパターン部にはハンダを流しています。
赤の線はジャンパーです。

【基板のパターン】
AMP_Xw_BAL_1.jpg

左右に各チャンネル用の基板です。真ん中は定電圧回路基板です。±18V、4A容量です。

【電源パーツ】
AMP_Xw_BAL_2.jpg

配線前、電源用ケース内に電源パーツを並べたところです。
左から、トロイダルトランス(160VA,入力115VAC,出力15VAC×2回路)、両波整流回路と平滑コンデンサ。
そして右が定電流回路基板です。

【アンプ部分】
AMP_Xw_BAL_3.jpg

中央左右にアンプ基板があります。その基板から左右にパワートランジスタ2N3055,MJ2955があります。
後方にはポップノイズ対策のスピーカー出力遅延リレーがあります。

AMP_Xw_BAL_4.jpg

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本来は歪率とパワー特性を記載するのですが、バランス型アンプ故に計測できませんでした(変換アンプ不調です)

無理やりながら、やっとのことでアンバランス型計測器を接続して最大出力だけは計測しました。
最大出力は8Ωで28Wでした。 まずまずの結果です。

でも28W出すと熱的には今のヒートシンクでは持ちません。テスト信号ではなく楽曲入力ならば、熱は1/8程度に下がる筈なのですが・・・ それほどの音響パワーが出せる環境にありません。 5W8Ωの出力ダミー抵抗からも煙が出始めました。


AMP_Xw_BAL_5.jpg

電源とアンプ筐体を重ねたものです。

思っていたよりも丸い音が出ます。
終段のTrの音色なのでしょうかね。




30W+30W AB級ディスクリートパワーアンプのバランス化検討

もう3年も前になるが、このアンプを製作しました。
AB級増幅で30W+30Wも出力するアンプでした。 初めてのハイパワーアンプ製作だったので5ヶ月もかかりました。

で、3年もたてばほとぼりが冷める頃で、「バランス型改造」(というよりも新作)を検討しました。

【LTspiceでシミュレーションです】
Amp_Xw_BAL_LTC.jpg

基本回路構成はオリジナルを踏襲してます。
大きく変わるのは当然ながらバランス化改造です。2段目増幅とドライバー段、終段を1セット増やしています。
増幅度はオリジナルの15に対し21と少し増やしてます。

バランス化により電源電圧が下げられます。オリジナルは±24Vでしたが、±18V程度でも同じ30Wが出せます。

増幅段、終段の両方に使える5A容量の定電圧電源を用意すれば余裕率2倍で使用できます。尤も30Wはおろか、使用するのは1/10程度の3Wくらいなのかなと思ってます。

参考までにオリジナル回路です
AB30W_1

さて、今度はどれくらいの期間で完成するでしょうか・・・・




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電気オンチが始めた自作オーディオです
2010/3/17 電子工作をプラスしました。

自作オーディオの楽しみ共有のため、私が作ったパーツ提供をしてます。質問や要望を遠慮なくコメント欄に書き込んでください。

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