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金田式もどきDCヘッドホンアンプ・リニューアル(その2:基板デザイン)

どのケースに入れようかと様々に悩みましたが、それらにはそれぞれ一長一短があり、結局のところ今までと同じタカチ・GHA7-2-9Dシリーズを使うことにしました。

【回路図・一部分】
先のブログで述べた、初段定電流回路をカレントミラーにする回路は、このアルミケース・バージョンで既に採用しているので実績があります。
このアルミケース・バージョンでは、「金田式回路に」対して
・2段目差動出力の負荷抵抗を削除して、「インバーテッド・ダーリン接続の変形」回路にしていた
(言い訳になりますが、インバーテッド・ダーリントン変形回路の方が、14%ほど高出力)
・終段増幅前のドライバー段を割愛していた。

即ち、金田式もどき回路から遠く離れてしまっていました。歪率のLTSpiceシミュレーションや実測特性では良好だったのですが、「音色」となると変わっていた可能性があります

そこで、「オリジナルの金田式DCヘッドホンアンプ回路に近づける」 (定電流はカレントミラーに変更する)
となると、こちらで大ヒットした回路カレントミラー定電流ロングライフLi-ion電池となります。

HPA_kane_DC_New_Bat_10.jpg

【基板図1】
今回も赤い基板で作ってみようと思います。

HPA_kane_DC_New_Bat_8.jpg

これまで電池ケースにLi-ion電池を収納していた部分へ基板を延長し、この部分に下側にLi-ion電池保護ICと充電IC回路を付けます。上側のフラットスペースに5mm厚さの角型Li-ion電池を重ねて2個貼り付けます。
左側に8mm程のスペースがあるので、そこに microUSB 充電端子、充電LED、Li-ion電池接続端子を設けました。

HPA_kane_DC_New_Bat_9.jpg

基板のパターン図です。かなり複雑です。

GNDラインを真ん中に通せばすっきりするのですが、動作時と充電時に左下スイッチがGNDラインとの切り替えを介するのと、中央を通すための障害物が多いので、左側を通して電池端子とスイッチを接続しています。

電源ラインや音響出力パワーラインは0.8mm若しくは1.0mm幅にして十分な瞬時電流に耐えるようにしています。

【回路定数の検討】
2段目差動増幅からドライバー段への接続を、インバーテッド・ダーリントンの変形回路を止めて、負荷抵抗方式にしたので、差動増幅へ流れる定電流値の見直しが必要になる。
カレントミラー定電流回路の良いところは、定電流に使うFETのIdssに制約があっても、カレントミラーの抵抗値比を変えることで定電流値の大きな調整ができることにあります。 (最も良いところは0.7V程度の低い電圧で動作することにありますが)

今回使用する定電流用FETは2SK208-Oで、そのIdssは約0.95mA程度です。これは最大流せる電流なので、調整余裕度を割引き、その8割程度の0.78mAが定電流値になります。この電流値で初段差動増幅回路の定電流値0.59mAx2倍=1.18mAを流すために、カレントミラーの抵抗比 150Ω/90Ωで増幅します。

LTSpiceでシミュレーション
HPA_kane_DC_New_Bat_11.jpg

J4 J2SK30_095とあるのが 2SK208-O の 0.95mA Idss 相当品です。カレントミラー Q8 Q7 R18 R1 の組み合わせで構成し、R17(実際は半固定抵抗)で定電流レベルを調整します。この回路ではR17を140Ωにすると終段増幅回路のアイドル電流が約11mAになります。
(注:最初に掲載した回路図はシミュレーション前のものです)

この回路定数で歪率計算すると、通常使用されると思える 10mW出力での歪率は 0.006144%、最大出力は 59mW (1%歪率、36Ωインピーダンス)になります。

今回も seeed.comのFusin に発注しました。今もディスカウントの4.9$(通常9.9$、100x100mm、10枚)ですので、送料を+500円奮発し、EMSからFedex 便にしました。


次の課題は最も苦手な、「ケースをデザイン・シールで飾る」ことです・・・
具体的な内容は
1.どんなデザインにするか、これが最も大変
2.黒いケースに透明シールで鮮やかな発色を得るためには、塗色部ベースに白塗りをする技法修得
3.複数レイヤーで描いた画像を、複数個所に位置合わせしたコピーをすること

これらは Photoshop 6.0 を使って描くのですが、何せ古いソフト故に全く同じ操作例がWEBに載ってません。
こちらのHPAでシールを作ったのですが、あれから2年ぶりで行うことなのですっかり忘れてます・・・

シールの例
HPA_opamp_11.jpg

ヘッドホンの小さな絵を描いているのですが、黒バックに青色画像だったのでかすかにしか見えない失敗作でした。
文字も、もっとデザイン調でカラフルなものが良いですよね。




7.1ch対応バランス型DCパワーアンプの製作(その2:2chアンプ)

先に記載した7.1ch対応バランス型DCパワーアンプの2chバージョンを作りました。これで5ch作ったことになります。

アンプ基板の基本回路はこちらの記事と同じですので割愛します。

【内部配置】

AMP_kane_DC_BAL_11.jpg

先の3ch内蔵アンプに比較すれば収納余裕度は十分です。

右上がXLR3コネクタによるバランス入力で、手前の4連ボリュームに接続され、そこから左右アンプ基板のHot,Cold端子に接続されています。
前作と同じで、アンプ側にも電解コンデンサ 9900uF x ±2セットを備えています。
トランジスタの放熱は小さなヒートシンクとアンプケース下面で行っています。チャンネル当たり最大6Wですが、ハーフボリューム(それ以上は音が大きすぎて6畳部屋では限界)でケースがほんのりと温かくなる程度です。

【電圧とアイドル電流】

AMP_kane_DC_BAL_10.jpg

テスト動作させながら電源電圧(左)とアイドル電流(右:表示の4.5倍)を表示しています。
電源電圧は±両端で21.7V程度なので想定通りです。
アイドル電流は 64mA相当を示しています(中心で65mAセット、負荷によって若干変わるが50~75mA程度にある)

【3筐体セットの状態】

AMP_kane_DC_BAL_12.jpg

下から電源ユニット、3chアンプ(HIGH:2ch、CENTER:1ch)、2chアンプ(SURROUND)が重なっています。

AMP_kane_DC_BAL_13.jpg

更にこの上に2chアンプ(SURROUND BACK)が載る予定です。(電源出力コネクタ2個は未設置)




金田式もどきDCヘッドホンアンプ・リニューアル(Li-ion電池の変更)

金田式もどきDCヘッドホンアンプは、その独特の音色を維持しながら、軽量コンパクトで充電式の意匠に仕上げたことでかなりの高評価を頂きました。(こちらを参照ください

【参考外観】
HPA_v6_2_Liion_4.jpg HPA_v6_2_Liion_5.jpg

しかし、いまいち不満が残る3点がありました。

1.アイドル電流の調整がピーキー過ぎ、調整を間違えると異常発熱を起こす場合があった。
2.リチウムイオン電池の容量が少なく、8~10時間程度しか持たない。
3.真っ黒な躯体でいかにも武骨、音楽機器に不相応。

そこで以下の改良を検討中です。

【1.アイドル電流回路=差動増幅定電流回路の変更】
金田式はFETと調整抵抗1個で初段差動増幅の定電流を調整し、終段アイドル電流を決めています。
この回路は調整がピーキーなことと温度依存性が高いので、カレントミラー回路に変更します。

HPA_kane_DC_New_Bat_6.jpg

左下がカレントミラー定電流回路です。安定する動作電圧が0.7V程度と低いことがその安定度の一因です。
トランジスタが2個、抵抗が2個(片チャンネル)増えることが難点です。

【2.リチウムイオン電池の変更】
これまで使用してきたリチウムイオン電池は、14500型式の丸型でした。
電池ケースが使えるので扱いが楽でしたが、丸型ゆえに実容量が低かったです(公称900mAh、実力600mAh程度)

そこで検討したのがこの角型リチウムイオン電池です。50 x 34 x 5mm
このサイズならば2個重ねて電池ケース部分に入れられます。

HPA_kane_DC_New_Bat_7.jpg

公称値は印字に見えるように850mAhなので、14500電池の公称900mAhよりは少ないです。
でも、これまで何度も計測してきましたが、測ってみなければ判らないというのがこの世界です。

【充放電回路】
この電池は保護回路無しなので、過放電保護回路、充電回路などを付加する必要があります。
放電により容量計測も行いたいので、充放電回路を作りました。

HPA_kane_DC_New_Bat_2.jpg
過放電保護ICと、XC6802という充電ICを組み合わせます。動作切り替えはスイッチです。
放電(Load)は負荷抵抗80Ωに流れますので、この差分電圧で電流を計測します。

【放電計測】
HPA_kane_DC_New_Bat_4.jpg

上側に見えるのがLi-ion電池と充放電回路です。今は放電状態を計測しています。
先に作ったArduino CAN Sheild を流用し、ソフト変更で電池電圧と放電電流を計測し、
その結果をLCD表示、BluetoothでPC表示、そしてSDへcsvファイル記録しています。

参考:Arduinoマイコンでの計測ソフトはこちらを参照ください。
    ここで掲載しているArduinoプログラムに対して変更している点は

  if (!SD.begin(4)) { //  これを
  if (!SD.begin(10)) {  //  SDのCSピンが4から10に変更した

    outputValue1 = map(sensorValue1, 0, 1023, 0, 508);
    outputValue2 = map(sensorValue2, 0, 1023, 0, 508);
    outputValue3 = map(sensorValue3, 0, 1023, 0, 508);
   
    Voltage0 = outputValue0 / 100.00 ;   // 電池電圧単位(V)に変換
    Voltage1 = outputValue1 / 100.00 ;
    Ampare0  = outputValue2 / 10.00 ;    // 電池電流単位(mA)に変換
    Ampare1  = outputValue3 / 10.00 ;

これを

    outputValue0 = map(sensorValue0, 0, 1023, 0, 510);  // 510 は電源電圧実測値の 5.10Vを示す
    outputValue1 = map(sensorValue1, 0, 1023, 0, 510);
    outputValue2 = map(sensorValue2, 0, 1023, 0, 510);
    outputValue3 = map(sensorValue3, 0, 1023, 0, 510);
  
    Voltage0 = outputValue0 / 100.00 ;     // 電池電圧単位(V)に変換
    Voltage1 = outputValue1 / 100.00 ;
    Ampare0  = outputValue2 / 8.00 ;       // 電池電流単位(mA)に変換
    Ampare1  = outputValue3 / 8.00 ;       // 電流計測抵抗が80Ωなので8で除算

このように変えると動きます。

【放電による容量計測結果】
HPA_kane_DC_New_Bat_3.jpg

csvファイルで得た結果を、バッテリー電圧、放電電流、これを積算した電力で表示してます。
初期の設定電流はステレオ動作を考慮した50mAです(アイドル電流(15+5)mA x 2 + α)

この結果から、約19時間程度の電池ライフが期待できます。
電池の積算電力は公称値850mAhを超え、900mAh程度になってます。これは素晴らしいです。

【充電風景】
HPA_kane_DC_New_Bat_5.jpg

充電は600mA程度に設定しましたが、900mA程度流れ、2時間程度で完了します。少し電流を下げたほうが良いようです。
充電ICはこれまでと同じXC6802をを使っていますが、低電流でも点灯する最近の高輝度LEDよりも、従来型LEDの方が充電完了時に消灯してくれるようです。チップLEDの従来型特性品を選びましょう。

【充電特性】 2017/08/07 追記

HPA_kane_DC_New_Bat_12.jpg

Li-ion電池と保護回路の間に 20mΩの電流計測用抵抗を挿入し、その電圧差をオペアンプの差動電圧計測で100倍にし、Arduinoマイコンで計測しています。差動電圧のマイコン回路は以下の通りです。

HPA_kane_DC_New_Bat_13.jpg

上位電圧をV2に、下位電圧をV1に接続します。V₀=(V2-V1)x(R2-R1)なので、R1を10kΩ、R2を1MΩにすれば、電圧差を100倍ゲインで取得できます。

20mΩの電位差は充電初期には16mv程度でした。これを電流に換算すると800mA程度になります。充電に使っているIC、XC6802は付加抵抗値で充電電流を調整する機構を備えています。理論的には500mAになるはずですが、仕様規格最大の800mA流れています。

20mΩの初期電位差16mVはオペアンプで100倍増幅すると1.6Vになります。これを放電計測で示したArduinoマイコンで計測し、電位差を電流に直して表示したのが上のグラフです。初期800mAだったものが、0.8hr程度から下降し1.8hrで微小な充電電流であるトリクル充電に移行します。

しかし、データシートに掲載されているこのグラフに比較すると何か変です。

HPA_kane_DC_New_Bat_14.jpg
このグラフでは1.4hr程度で充電が終了するのに、私が計測したグラフでは1.8hrかかっています。もしかすると、充電電流の計測800mAは間違いで実際の真値は500mAなのかもしれません。
参考までに、このデータシートの電力を積算すると0.76mAhになります。私の計測した結果の電力積算は1.09mAhなので過大です。
これを800mAではなく500mAと仮定して電力積算すると0.68mAhになります。やはり電流計測値が過大のようです。

1つの電池が500mA充電ならば2個で1000mA、これならば一般の充電器でも間に合う電流容量と思います。


さて、金田式もどきDCヘッドホンアンプ・リニューアルの目途が立ちました。
角型Li-ion電池の収納を考え、基板設計もリニューアルしたいと思います。

・・・筐体の武骨解消は綺麗なシールを考えましょう。最も苦手な分野ですが・・・






おかげさまで、30万回ヒットありがとうございます!!

7月17日早朝に通算30万回ヒットを達成しました。 皆様、閲覧いただき大変ありがとうございました。

300000.jpg

2008年12月にこのブログを立ち上げ、8年7か月を経過しました。よくもまあ続いてこれたものです。

10万回毎の経過月数、ブログ更新数、月当たり更新数を数値化して見たら、なるほどと理解しました。

 0-10万回、43か月、169回、3.9回/月 (初期)
10-20万回、21か月、68回、3.2回/月 (中期)
20-30万回、36か月、73回、2.0回/月 (後期?)

この数値をじっと眺めていて、こんなことを思いました。

・初期は、オーディオ作りが面白いこともあって、3.9回/月も記事を書いていた。
 でも、新米ブログのヒットは少なく10万回まで43か月を要した。

・ヒット数が増えた中期は、記事の更新数は少し減ったが(3.2回/月)、初期の資産もありヒット数が倍増した。

・後期?は更新数が激減し(2.0回/月)たことでヒット数が半減となっている。

これではいけませんね(笑) 新ネタ発掘して、頑張りましょう。





ArduinoでCAN通信(その11:seeedでスペシャル基板を製作)

「ArduinoでCAN通信」シリーズも11回目になりました。8回目のここで構想していたスペシャル仕様の基板をseeed.comで作りました。
CAN通信の方法を様々に勉強したのですが、専用基板を作るのはコスト面で負担なので躊躇していましたが、seeed.comさんが日本語サイトを開設する際の格安キャンペーンという案内を頂き、それではと腰を上げることにしました。

seeed.comさんの日本語サイトはこちらです。100x100mm基板10枚で$9.9なのですが、今はキャンペーン期間なので何と$4.9です。600円以下で10枚もの基板が作れてしまいます。但し送料は+1,500円程度かかりますが、それでも2,100円で10枚作れるのは超魅力です。
(参考までに、これまで小生が作っていた基板屋さんでは、10倍超の費用です)

【seeedさんから届いた基板】
Arduino_CAN2_5.jpg

Arduino_CAN2_4.jpg

赤い色を選択しても標準価格です。とても綺麗にできています。

【今回作った基板の機能】

Arduino_CAN2_7.jpg

簡単に言えば、ArduinoマイコンとCANシールドを1枚の基板上に置いたものです。

・Atmega328P-AUを中央に配置し、I・OピンはArduino UNOと同じ位置になってます。
 このままでも十分に使えますが、ピン互換による拡張機能を想定してます。

・ブートローダ書込みのICSP端子、Arduino ISP書込み端子を備えます(書込み器接続は後述)

・MCP2551CANトランシーバ、MCP2515CANコントローラを表面実装してます。

・入出力のため、microSD、LCD(I2C)、Bluetoothを備えます。
 microSDは通信に関するアドレス、ID等を指定する等に使用する予定です。

・Bluetoothに隠れて見えませんが、ON-OFFできるDIPスイッチを3回路備えてます。
 このスイッチで動作機能の選定ができる様なプログラムでの対応を想定しています。

・電源は外部から5Vを供給する方式です。多様な電源選択を考えています。

・Atmega328Pは5V動作ですが、LCDやmicroSDは3.3V動作なので3.3Vの3端子レギュレータを備えています。
 Atmegaとの信号は前者は抵抗分圧、後者はFETを用いた変換を行ってます。

【ICSP端子でブートローダ書き込み】

Arduino_CAN2_2.jpg

ブートローダ書込みにはFT232RL USB-シリアル変換モジュール(秋月製)に配線を付け、ICSP端子に接続します。
配線やソフトの使い方は、こちらのページに詳細が記載されています。Windows10でも問題なく動作しました。

注意すべき点は、FT232RLのJ1ジャンパーを2-3端子間に接続しVCCを5Vにすることです。avrdude-GUIツールにエラーが出ます。当初気付かずに困りました。

【Arduino ISP書込み】

Arduino_CAN2_1.jpg

Arduino ISP 書込みには、同FT232RLを用いる。使用する端子は以下の図のようです。

Arduino_CAN2_8.jpg

メス4P端子を増設します。使用する端子は、GND,RXD,TXD,DTRです。FT232RL基板の裏側に直接付けても良いのですが、長さが短いので私は拡張基盤を間に入れています。

【動作例】

Arduino_CAN2_6.jpg

この図は、拡張ID仕様で最速の送信をしている状態を、Bluetooth受信したPC画面で表示している状態です。

右はプログラムを行ったArduino IDEです。
左上は、この機器から発したCAN通信文をBluetoothで載せて発信し、PCのBluetoothで受信しているリストです。約10mSec間隔で受信した通信文がかなりの速度で流れています。

左下にこの送信機器が見えます。Power LEDが白、CAN通信のINT LEDが赤(右)、BluetoothのLED(左下)が青、赤で点灯しています。


さてと、ここまで何ら問題ありません。

拡張IDのCAN送信で8800Byte程度なので、Atmega328Pのプログラム容量は約3倍残っています。
種々のCAN通信手段と、その通信パラメータをDIPスイッチで切り替えるプログラミングをすれば、多種のCAN通信に対応できるのではないかと目論んでいます。






7.1ch対応バランス型DCパワーアンプの製作

私のアンプを大分以前から使って頂いている方から、7.1ch対応のバランス型DCパワーアンプを作って欲しいとの依頼がある。

ニーズを良くお聞きすると、YAMAHA・CX-A5100という11.2ch・3次元音場創生のAVプリアンプを使い、これに接続する「バランス型入出力パワーアンプが欲しい」とのことである。

参考までにCX-A5100の筐体写真をYAMAHAカタログから引用させていただいた(AAS1704.pdfより転載)。

【フロント】
CX-A5100_1.jpg

【リア】
CX-A5100_2.jpg

下側に11個のXLR3Pのバランス出力コネクタが見える。ここから3Dサラウンド信号が出力される。

この信号を受け最大11chのバランス型入力パワーアンプが必要になるが、YAMAHAにもこれに対応したMX-A5000という11chパワーアンプが用意されているのだが、先方のこれまでの経験から「バランス出力DCパワーアンプ」を使いたいとのことです。

これまでにも私が作ったバランス型DCパワーアンプをお使い頂いているので、今回作るのは7ch分で良いとのこと。
音質や音感面を考えて、「金田式対称型アンプ改バランス型パワーアンプ」を作ることにしました。

ベースとなる最近の作例、バッテリードライブ式バランス型DCパワーアンプ(AC電源化)です。

さて、7chものアンプとなると相当な物量となるので一つの筐体に収めるのには無理がある。
幸いチャンネル出力が2~3W、センターアンプでも5W程度で良いということなので、サイズの揃った4つのケースに分割させて作らせて頂くことにしました。
電源、3chアンプ、2chアンプ、2chアンプの4ケースです。今回の記事は、電源と3chアンプです。

【外観】

【前面パネル】

PowerFor3chAmp6.jpg

下が電源ケース、上が3chアンプで、左のボリュームがCENTER 1ch用2連ボリューム、右が SURROUND HIGH (通常はSURROUNDと言う)のL,R用のバランス型4連ボリュームです。
ケースに使っているのは、タカチ・YM-300アルミケース(300x200x50mm)。お手頃価格で加工も楽です。

【背面パネル】

PowerFor3chAmp7.jpg

下が電源ケースですが、2ch用アンプ2台に使う電源コネクタは未取付です。この電源コネクタを選ぶのに苦労しました。トロイダルトランスを2個入れねばならず、コネクタ取り付け可能なエリアは写真の範囲しかありません。よって電源コネクタも小型が必要になるので、+、GND、=の3端子を小型6ピンコネクタに2ピンづつ使い、接続電源容量を確保しました。

上が3chアンプで、左が3ch分のバランス型XLR3入力信号コネクタ、隣が電源コネクタ、そしてスピーカー端子(バランス型)です。
それにしてもこのスピーカー端子、使い勝手が良いのですが価格も相当の物です。セット2個でケースが買えます。

後述しますが、DCアンプに保護回路が無いので±両方の電源供給ラインにヒューズを入れてます。

【電源内部】

PowerFor3chAmp11.jpg

電源回路は3ch用と2ch+2ch用の2系統になっています。
トロイダル・トランスはHDB-40(L)で±9V・2A仕様で、3chアンプでは定格1.8A、2ch+2chアンプでは定格2Aです。あまり余裕はありませんが、実運用を考えればOKでしょう。
ブリッジ整流器で整流後、4700uF×正負3個ずつの汎用電解コンデンサで平滑後、実DC電圧±13.5Vになりました。
これを安定化電源回路に入れて供給します。

PowerFor7chAmp2.jpg

【安定化電源回路】
PowerSup_11V_11V_sch.jpg
これは私が愛読しているメルマガの参考回路からいただきました。
供給電圧13.5Vで2A流すシミュレーションしても、必要な最大電流2Aを確保できます。この時の電圧は約10Vです。
2SB1383/2SD2083はダーリントン・トランジスタでレギュレータに用いられるものです。

【安定化電源基板】
PowerSup_11V_11V_brd.jpg

【アンプ部】
PowerFor3chAmp14.jpg

3chのバランス型アンプ基板を詰め込んでいるので、このような配置になってしまいます。よってボリュームが真ん中付近になってしまいました。デザイン的には右側が良かったのですがね・・・

基板中央がCENTER用、両端がSURROUNDのL、R用です。
各基板の上に瞬発的な電流に備え電解コンデンサを載せたかったのですが別置きになっています。

放熱は小さなヒートシンクとケース放熱です。最大2W、5W程度のアンプで音楽再生時の実用時はケースがほんのり暖かくなる程度でした。

PowerFor3chAmp15.jpg

前作では基板上面の配線はジャンパー線で行いましたが、今回は両面基板を使いました。プロが作る両面基板は部品の足が通るスルーホールを使い裏表の配線を繋ぎますが、私の場合はスルーの穴あけを行い、そこに部品足の残材を使って表から裏への接続を行います。

また、基板の右側表面に見える抵抗ですが、これは金田式オリジナル回路で指定している温度補償サーミスタ200D5Aの代わりに200D5を使っているのでそれの補償抵抗です。このアンプのように小パワーしか出さず、トランジスタ温度があまり上がらないものならば大きな影響がないかもしれないが、気になるので付けてみました。詳しくはこちらの記事(屋根裏の電気実験室)を参照願います。

今回のアイドル電流はノミナルで65mAです。各トランジスタ毎には30%程度の差が出るようだが、音楽再生中はほぼ安定していました。
下の写真はそのテスト風景です。

PowerFor3chAmp5.jpg

左のテスターで14mV(右は11.1mV)と示しているのが0.22Ω抵抗での電圧差で電流値に換算すると約64mA(50mA)になります。この状態で30分ほど大きな音量で音楽を流しましたが、平均値的には大きく変化が出ませんでした。

但し、金田式の定電流調整は、調整ボリューム回転角に対してかなりピーキーですので、ゆっくりと確認しながらの調整が肝要です。

実はこのアンプにはDCバランスが崩れた時の保護回路が入っていません。

【アンプ回路図】
PowerFor3chAmp8.jpg
金田さんのバッテリードライブDCパワーアンプをベースに、2段目とドライバ段、終段増幅を1セット増やし、バランス型回路に変更したのが大きな違いですが、その他変更したところは以下です。(前作でも同じですが)

1.初段差動増幅のFETを2SK117から2SK170に変更(部品入手性)
2.同上の定電流回路を、オリジナルのFET+抵抗一本からカレントミラー方式+調整ボリューム式に変更(安定度向上)
3.2段目差動条幅からドライバ段増幅につなげる部分の負荷抵抗を削除(歪率の低減)

例によってバランスアンプの歪率は、私のアンバランス計測機器では計測できないのだが、LTSpiceのシミュレーション結果では、0.9Vp-p入力で各チャンネル4.3W(8Ω負荷)の出力が出ます。

ちなみに以下のグラフは現回路と同等のバッテリードライブDCパワーアンプを作った際に、バランス-アンバランス変換アンプを間に挟んで計測できた歪率である。参考までに掲載します。この時は5W出力を確認しました。
AMP_kane_DC_BAL2_1.jpg

【音感】

低音が締まって良く出てます。中域から高域にかけての抜けも素晴らしく、きらめきを感ずる音感です。


尤も、この音が出ているスピーカーの良さにも助けられていると思います。
私が使っているSPシステムの左側です。

左がZ600、右がZ701modena_BHBSminiです。これを単独またはパラで切り替えて使用してます。
いずれもとても気に入っている、音工房Zさんの組み立てキットです。

mySPsystem_2.jpg

キットを組み立てたばかりでMDF板材そのままですので、きれいに仕上げて使っている方の写真も載せます。

Z701modena-BHBSmini.jpg

この写真は、こちらの音工房zさんのHPから転載してます。

【防備録・失敗談】

これだけの物を作ると失敗も発生します。忘れないように「べからず調」で記載します。

・使用するトランジスタ類は必ず単体でチェックしたものを使うこと。hFE計やIdss計で測ればOK。
 理由:12個使っているドライバ段の2SC1815の1個が不良でした。多分内部断線です。
     原因調査でTrを5個も交換しました。

・組み立てた基板は単体で電気的特性調整を行うこと。±電源が無ければ抵抗2本の簡易分圧でも可能
 理由:半田付け漏れが2か所、接続不良が3か所もあった。自己過信は禁物

・ボリューム部分のGNDが接触不良を起こすと、負帰還が途絶え終段回路にDCバランス異常が発生する。
 初めての経験だったので原因発見に何と2日を費やしました。



さて、次は2chアンプの2台の製作です。






ミニDCアンプ・その2 が5年ぶりに帰ってきました

5年前に作ったミニDCアンプ(その2)が友人宅から帰って来ました。
(製作記事は上記参照)

その友人は音楽好きで、趣味の手料理を作りながら台所でBGMを流すのに使ってくれていたのです。
片チャンネルの音が出なくなった、ということでドック入りです。

【開腹チェック】
miniDC_AmpNo2_1.jpg

少し凝ってレタリングしましたね。5年経過しても綺麗です。大事に使って頂いてたようです。

miniDC_AmpNo2_2.jpg

アンプ・メイン基板の上に、オペアンプDC補正回路回路付きのトランジスタ式レールスプリッタ電源が載ってます。12VのDCアダプタからの単一電源を±6Vに疑似的に分割します。

チェックしてみるが電源は正常に動作してます。

miniDC_AmpNo2_3.jpg

おお、そうです。このアンプには幻の名器と言われる2SC959トランジスタをドライバ段に使ったのでしたね。

miniDC_AmpNo2_4.jpg

駆動される終段Tr・2N3055。うっすらと埃が付いている程度です。

...アイドル電流などもチェックしましたが、通電していると徐々に上がり気味になる金田式アンプの特性がありますが(温度補正に使っているサーミスタの特性が金田さん指定の物と異なることも一因らしい)、大きな問題ありません。

・・・
・・・

異常が見つからないので再組して音出ししてみました。・・・いや、いや、良い音が出て問題ありません。

・・・原因不明ですが、まあ良いでしょう。

しばらく音楽を流してみましたが、中域の温かみに特徴がある音感です。

【このアンプの歪率・2012年製作時データ】
miniDC_AmpNo2_5.jpg

そう言えば、作った時は良く判らなかった上図のように少量音領域でも歪率が下がらない理由は、ドライバ段を駆動する負荷抵抗に原因があったのでした。負荷抵抗を外して改造しようかとも思いましたが、これはこれで良い音なので止めました。金田式回路原型に近いと思います。



TAA4100A T級デジタルICアンプ

TAA4100AというT級(D級デジタルとAB級特性を兼ね合わせたものという意味らしい)ICアンプが秋月電子で売っていた

4chものBTL出力、しかも100Wもの高出力とあるが、NET情報によればかなり良い音がするらしい。
データシートを見てみると、14.4V電源で4Ωスピーカーで10W出した場合、歪率は0.01%とある。ここらへんで使うのが良いのではないかな?

さて、TA2020で作った時のように、ユニバーサル基板で作っても良いのだが、何とICのピンが32もある。これは大変だ。しかも出力端子にダイオードやコイル、コンデンサを何種も付けなければならないので、この配線も面倒になりそうです。

しばらくNET情報をしらべていたら、何と「お気楽オーディオキット資料館」の藤原さんが基板関連を頒布しているではないですか。しかも詳しい製作記製作マニュアルも完備してます。何といっても、基板の他に入手し難いインダクタ・コイルやアンプICそのものもオプションで購入できるので願ったり叶ったりです。m(_ _)m
藤原さんは一度 基板頒布を中止されておられたのですが、いつ再開されたのか? DACを中心に多彩な活動をされているページです。

参考までに、このTAA4100Aを使ったキット基板を他でも売っていますが、何と1万円やそれ以上の価格です。藤原さんの基板ならばオプションを入れても3400円程度で入手できました。

というわけで、早速基板や関連パーツを頒布頂いて作ってみました。

【前から】
PowerTAA4100A_1.jpg

4chアンプなのですがとりあえず2chしか使っていません。もったいないですね。(SP端子が1個後家さんです)

【後ろから】
PowerTAA4100A_2.jpg

【IC周囲詳細】
PowerTAA4100A_3.jpg

タカチ・YM-150ケースに収納するため、ヒートシンクはケースで代用してます。放熱用シリコンを塗ってます。
ICの放熱金属部分はGND回路に繋がっています。

6畳の部屋で8cmスピーカーを使い小音量で使う環境ならば、ほんのりと温かくなる程度です。電源は15V1.6AのACアダプターを使ってます。流れる電流は平均で0.22A程度です。藤原さんの解説記事にも詳しく載ってましたが、私も外部電源を付けて電流を測りました。

藤原さんの基板では、SLEEPとMUTE制御を行うためPICマイコンを使っています。1秒後にSLEEPをONさせ、2秒後にMUTEをONさせ、更には3秒後には外部リレー出力をONさせるといった念が行ったつくりです。このマイコンは基板に添付されていますので楽ちんです。
(SLEEPは電源OFFじのコンデンサ放電のため、ONのままに変更しているかもしれません)

さて、肝心の音はどうでしょうか?

藤原さんも書かれていますが、意外に抜けの良い音という評があります。
私がTA2020やTDA1552Q ICアンプを比べてみると、このアンプの高域に張りがあるような気がします。低音もかなり出ます。

もう一度聴き比べてみると、音のバランス的にはTDA1552Qが最も良さそうですが、高域の張った感じが好きな人はこのアンプを選ぶのかもしれませんね。エージング効果がでるのかどうかわかりませんが、しばらく使ってみることにします。


4ch回路の使い道ですが、8年前に2.1chアンプシステムを作りました。家族に低音が出過ぎて不評だったので、アンプは捨ててしまいましたが、そういえばあのスパイラル・ダクト・ウーファーはテレビの裏で死蔵されていましたね。あれをもう一度再開しても良いかもです。







TA2020 & TDA1552Qステレオ・アンプ(原点回帰)

まもなく30万ヒットを迎えようとしている我がブログであるが、更新周期が伸びていることは、正直言って「ネタ切れ」の感が強い。
昨今はHPA製作ばかりに気を取られ、自分が何でこのブログを始めたのだったかな、を反芻してみました。

そこで気付いたことは、自分の部屋でゆっくりと聴ける良い音アンプから初めていたことでした。

さらに気付くと、私の部屋には中華製アンプやら、良く判らないメーカーの既成アンプやらが蔓延ってます。

以前、素晴らしい音に感動したアンプは何だったろうか・・・     原点回帰です。

【TA2020】
現在のようにディスクリートでアンプ回路が組めるようになった以前、そもそものオーディオ作りの最初は、「カーオーディオIC」を使ってアンプを作り始めたのでした。そして初めて作ったのが、TA2020を使ったこのアンプです。

TA2020-20

TA2020 ICです。この写真はICの足が切れてます。私の失敗一号作でショートしてしまい、あの世行きでした。

TA2020AMP.jpg

この時に作ったアンプを今も大事に持ってます。TA2020-20と印字されたICもまだ1個持ってました。TRIPATHというロゴ印字が見えると思います。製作記はこちらです。

今も珠に聴いていますが、とても澄んだ音色がする秀逸なアンプです。

【TDA1552Q】
TA2020が素晴らしい音色のアンプだったのですが、実はそれを上回るアンプICが登場しました(と言うより、見つけました)
TDA1552Qの音は、何と言ってもその煌びやかな音色に他ならないでしょう。それでいながらしっかりとした音色も奏でます。

その当時は12VDCのACアダプタで聴いていたのですが、様々な評価を見ていると、15Vが秀逸な音が出るらしい。
そこで今回15VDCのACアダプタで駆動してみました。

TDA1552Q_1.jpg

以前、統合アンプに組み込んでいたTDA1552Qアンプ基板(茶色のユニバーサル基板)を持ってきて、コモンモード・トランスに組み合わせました。昨今のACアダプタのノイズ削減対策です。(リレーは使ってません。RCを組み合わせてMUTE ONしてます)

いやいや、やはり素晴らしい音色で鳴ってくれます。見直しましたね。

…気が付いていなかったのですが、2009年5月にこのアンプの完成を記したブログには、何と!31 回もの拍手を頂いておりました。

TDA1552Qは相当以前にディスコンなのですが、唯一、共立エレショップには在庫しているようです。


さて、これらの素晴らしかったアンプを踏まえ、今度は何を作ろうかな・・・ 考え中です。


 

金田式もどき(改)バランス型ヘッドホンアンプ

・・・久々の記事です。

バランス型Lineアンプに使いたいということで、ヘッドホンアンプを昨年末に作りました。

金田式のヘッドホンアンプやパワーアンプの回路構成は、「対称型」と言うらしいが、この【対称】であるかどうかという諸説が色々あって私には良く判りません。
この回路はNPN-PNP素子組み合わせではなく、NPN-NPNやPNP-PNPの同じトランジスタを組み合わせることができるので、増幅度hFEの選別合わせが容易なので愛用しています。

この金田式の2番目以降の増幅回路をパラに組み合わせて、バランス型アンプを多々作っていますが、一番の難点は私の歪率計測器ではバランス型アンプの計測ができません。よって歪率を計測するのに、オペアンプで組んだバランスtoアンバランス変換回路を使っていたのですが、計測するアンプの出力電圧が上がってくると、この回路も使えない状況です。

バランス型のアンプは私の歪率計測道具では計測ができないという結論になったので、回路シミュレーションが頼りです。

今回のヘッドホンアンプも15VDC電圧(5Vのモバイルバッテリーを3個使う)をレールスプリッタ分圧で±7.5Vで使っているが、低出力域では何とか計測できるが、パワーを上げると計測アンプの波形が変形し歪率が急増してしまいます。バランス型アンプの出力は電圧が2倍出るのでそれがネックです。

【LTSpiceでシミュレーション】
HPA_kane_DC_BAL_4_7_2.jpg

この図では小さくて識別できませんが(拡大して見てください)、電圧や電流を確認するときに使う SPICE directive が左下で、中央下が歪率とパワーを計算するものです。

この回路ではオリジナルの金田式に比較して大きく変更したところが、バランス型改造以外に2か所あります。

1.初段J-FETの差動増幅の定電流が、FET+抵抗1本から、カレントミラーと半固定抵抗になり安定した調整と温度特性になりました。
2.上図の赤楕円部分にあった負荷抵抗1.2kを外し、2段目差動増幅からドライバー段増幅への接続が、「インバーテッド・ダーリントン接続の変形」になってます。これに変更することで大幅な歪率低下と安定した動作になりました。

金田式ヘッドフォン回路では以前から歪率が安定しないケースが散発していました。こちらの記事です。
http://higa284.blog20.fc2.com/blog-entry-272.html
その歪率グラフはこちらです。
金田式オリジナルのTrである、2SC959を使った時に、途中から歪率が持ち上がる現象が出ました。
今また、金田さんのヘッドホンアンプ製作記事を見直してみると、歪率が0.3%程度もあります。この負荷抵抗が問題だったように思われます。

このことは、同じ回路構成をしているパワーアンプでも同様のようです。

【計算結果】

HPA_kane_DC_BAL_4_8.jpg

1V入力の時、2.74Vrms=208mW(日本製ヘッドフォンの代表的インピーダンス36Ωで)出力、0.0146%の歪率です。

【基板】
HPA_kane_DC_BAL_4.jpg

両側に左右2chが並んでいます。中央はオペアンプで電圧中点をしっかり合わせる機能を有するレールスプリッタ電源です。動作テストに使った負荷抵抗が向こう側に見えています。この抵抗値をわざとアンバランスにして電圧中点がずれないかをチェックします。

【アンプケースに配置】
HPA_kane_DC_BAL_4_4.jpg

今回使ったケースはタカチ・HIT23518SS、両側に放熱フィンが付いています(今回は使いません)。パワーアンプの終段トランジスタを付けるにはGoodです。
バランス入力型なので4連ボリュームです。ぺるけさんから頒布いただきました。いつもありがとうございます。
入力はXLR3P端子2個から左右別々です。出力端子はXLR5Pが2個並列についていますので、2台のヘッドフォンが付けられます。
白くやや太めの配線は、立井マイクケーブルの芯線です。オーディオ信号ケーブルとして特性が良いと言われています。


【外観】
HPA_kane_DC_BAL_4_5.jpg  

アンプ上面に文字シールを作って印刷する前のサンプル紙が載っています。本番は透明シールになります。
左に見える箱は、5Vモバイルバッテリー3個を接続し、15VDCにするためのものです。

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電気オンチが始めた自作オーディオです
2010/3/17 電子工作をプラスしました。

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